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「なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか」(ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・レイヒー 著)から気づいたことと決めたこと

今から2ヶ月前、8月9日に「なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか」(ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・レイヒー 著)を英治出版の田中さんが事務所に持ってきて下さいました

左から、てっちゃん、桃侍くん、英治出版の田中さん

左から、てっちゃん、桃侍くん、英治出版の田中さん

このときの話は、こちらのブログをご覧下さい
「なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか」(ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・レイヒー 著)がやってきました!

「発達指向型組織 Deliberately Development Organization / DDO」の3つの側面

この本で語られている中で、私がもっとも面白い!興味深い!キモはこれ!って思ったのが、「発達指向型組織 Deliberately Development Organization / DDO」という視点からの捉え方です

まぁ、この本のサブタイトルが~すべての人が自己変革に取り組む「発達指向型組織」をつくる~なんですから、そこに意識が向くのは当然かもしれません

「なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか」(ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・レイヒー 著)

「なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか」(ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・レイヒー 著)

さて、この本では、実際に「発達指向型組織」とされる次の業種業態も組織風土も全く異なる3社を事例に取り上げて話が進められています
・ブリッジウォーター・・・金融業、営利企業と海軍特殊部隊を掛け交わせたような組織
・ネクスト・ジャンプ・・・ECサイト運営業、「無解雇」の方針を掲げ常に社員の見方となることを約束
・デキュリオン・・・エンターテインメント業と不動産業、営利企業に東洋と西洋の知恵を注入したような組織

そのどれもが、「発達指向型組織 Deliberately Development Organization / DDO」であるといいます
どういうことなのか?

結論から言うと、「発達指向型組織 Deliberately Development Organization / DDO」である/となるためには、3つの側面があり、これが、おのおの必要十分以上満たされる/満たすように取り組んで行くことが必要です

DDOの3つの側面(なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか P127より)

【DDOの3つの側面】

 ↓

エッジ(発達への強い欲求)
・大人も成長できる
・弱さは財産になりうる。失敗はチャンスだ
・発達指向の原則に従う
・目標はすべてが一体

 ↑
発達を目指すためには、信頼で結ばれたコミュニティで弱みをさらけ出し合わなくてはならない
 ↓

ホーム(発達を後押しするコミュニティ)
・地位には、基本的に特権がともなわない
・みんなが人材育成に関わる
・みんなが「僚友(クルー)」を必要とする
・みんなが文化を築く

 ↑
慣行が信頼性のあるコミュニティをはぐくみ、信頼性のあるコミュニティが慣行をはぐくむ
 ↓

グルーヴ(発達を実現するための慣行)
・安定を崩すことが建設的結果につながる場合がある
・ギャップに注意を払う
・仕事の完了ではなく、成長ためのスケジュールを設定する
・人の内面もマネジメントできる

 ↑
発達を目指す取り組みは容易ではなく、慣行を継続することではじめて、地に足がついたものになる
 ↓

私が、この3つの側面「エッジ」「ホーム」「グルーヴ」の中で、特に気になったのが「グルーヴ(慣行)」です

ブリッジウォーター、ネクストジャンプ、デキュリオンのグルーヴ(慣行)

ブリッジウォーター、ネクストジャンプ、デキュリオンの各社のグルーヴ(慣行)を列挙すると次の通りです

【ブリッジウォーター、ネクストジャンプ、デキュリオンのグルーヴ(慣行)】

☆ブリッジウォーター☆
真実と「通じ合う」ために、全ての会議は録音されだれでも聞ける
ドット・コレクターというアプリで、だれでも見られる状態で、他の人の行動への賛否と率直で具体的なコメントを記録し、フィードバックする
イシュー・ログというツールで、ミスや問題についての疑問を記録し、観察することを可能にしている
野球選手カードというツールで、各自の「安心できる要素」「危うい要素」を記録し、自分で注意したり、お互いに見て相互サポートが可能となっている

☆ネクスト・ジャンプ☆
人格を筋肉のように育てるため、自信と謙虚のバランスを保てるように練習をする
ひとりひとりの未熟な面を訓練するためのヒントと注意事項を記した「ウォレット・カード」をつくっている
トーキング・パートナーというペアをつくって「ミート(=会う)」「ベント(=吐き出す)」「ワーク(=仕事)」の三要素を軸に相互メンタリングを行う
経験豊富な一人がメンター、コーチ役が一人と、2組のトーキング・パートナーの5人のメンバーで、自分の出会った試練とそれへの対応についての「状況ワークショップ」を行う(ワークショップを受けた4人は次のメンター、コーチ役となることが期待される)

☆デキュリオン☆
ブリッジウォーターやネクスト・ジャンプのような知識勧業では高学歴の社員が高給で仕事をしているが、デキュリオンの映画館事業では、ポップコーンを販売するサービス業従事者からすべて「人々はあなたが思っているより10倍有能だ」という信念のもとでグルーヴ(慣行)を実施し結果を出している

マネージャーは、毎日、メンバーと短い「タッチポイント」とよばれるミーティングを行い、一人一人の仕事がその人の個人的な成長や大きな目標と結びつくようにする
メンバーとマネージャーが営業時間中に集まって、参加者同士が互いにフィードバックを送り合い、実務上の課題と改善策を話し合う「脈拍確認の輪(ハドル)」を実施している
一人一人の発揮できている能力の度合いを「コンピテンシー(能力)・ボード」に示して掲げている
リーダー層全体(マネージャー全員)が3-4ヶ月に一堂に会し、「デキュリオン・ビジネス・リーダーシップ(DBL)会議」を行うが、ここでは、出席者は円を作って着席し、チェックインからはじめ、より深く掘り下げた内省を含めた場となっている

※「第4章 グルーヴ 組織文化を築くための慣行と訓練」のP179-211に書かれていることから引用編集していますので、詳しくは、本の該当ページを見て下さいね

3社とも、基本的に、社員さんが自分の上手く行かなかったことを自ら話す、他の社員さんからできてないことに関して直接的なフィードバックを受けることをやっています
これが、本のタイトルともなっている「弱さを見せあえる」ことのひとつだと思います
同時に、一般的に、こういうことは本人にとって「痛い」体験なので、なかなか、難しいものです

さて、この本の中で、これらの会社で実施されているグルーヴ(慣行)の実践に共通する要素が5つにまとめられています

【グルーヴ(慣行)の実践に共通する五つの要素】
・人の内面の要素を外に引き出す。
・業務を自己改善に結びつける。
・物事の結果ではなく、その結果を生むプロセスに目を向けるように促す。
・用語も一つの慣行だ。それは、新しい枠組みを生むための新しいツールになりうる。
・すべての人が日々、組織全体の「背伸び」に取り組む。

以上のような各社のグルーヴ(慣行)とその実践に共通する5つの要素を見たとき、ブリッジウォーター、ネクスト・ジャンプ、デキュリオンというグルーヴ(慣行)を実践し結果も出している会社と、たこ梅が取り組んでいることの違い、、、というか、不足している、あるいは、次ぎに取り組む箇所について気づきました

「学習する組織」と「行動探求 Action Inquiry」と「発達指向型組織 Deliberately Development Organization / DDO」

平成20年のリーマンショックから業績が低迷することになりましたが、そのおかげで、それまでの「売上を上げることが正しい!!」「とにかく利益を出すことが大事だ!!」という考え方から、「百年前と同じように、親が子、その子が大きくなったら、また、その子を連れてくるような店を百年後もあるようにする!」ためにはどうするか?ということを考えるようにシフトできました

「行動探求 Action Inquiry」を取り入れようと思った理由

これを実現するため、ピーター・M・センゲの提唱する「学習する組織」になろう!と決めたのが、平成22年の4月です
それから、学習する組織の構築に取り組むこと、丸7年が経過しています

「行動探求(Action Inquiry)」(ビル・トルバート著)

「行動探求(Action Inquiry)」(ビル・トルバート著)

その中で、会議ファシリテーションやコーチングなども取り入れてきましたが、行動探求(Action Inquiry)を取り入れようと考えました

アクション・インクワイアリーのワークショップでの一コマ

アクション・インクワイアリーのワークショップでの一コマ

これは、2016年に「行動探求(Action Inquiry)」(ビル・トルバート著)を読んで、この年の3月に開催されたビル・トルバート博士の3日間にわたる行動探求(Action Inquiry)ワークショップに参加してみて、「これ、(学習する組織を構築するのに)イケる気がする!!」って思ったから、、、

この3日間のワークショップのことはこちらのブログを見てね!
→ ビル・トルバート博士の行動探求(Action Inquiry)ワークショップに行って来ました!

実は、この「行動探求(Action Inquiry)」という本を読むまで、「成人の発達理論」というものを知りませんでした
それまで、コーチングなどを続ける中で、相手が変容することがあるのですが、それをどう捉えたらいいかよくわからなかったのですが、このとき成人の発達理論を知って、おそらく、発達段階が変化しているのではないか?ということに気づきました

各発達段階の行動論理と特徴、分布

各発達段階の行動論理と特徴、分布
チェンジ・エージェント社さんのサイトと本の掲載データより作成

そのあと、成人の発達理論を調べる中で、発達段階が上がれば、同じ出来事をより広い視野や関係性の中で捉えることが出来るようになる
そうすると、同じ出来事の意味づけもかわってくる
当然、同じ出来事に対して、発達段階の異なる人では、行動が変わってきます

7つの発達段階

7つの発達段階
チェンジ・エージェント社さんのサイトより拝借

もし、たこ梅のスタッフさんの発達段階が高くなれば、、、
目先ではなく、本質的、長期スパン、広い影響の思考や行動になっていくのではないか?と考えられます
これが、ひとつの「学習する組織」の顕現する姿であろうと私は思います

チェンジエージェントさんのオフィスに来ました

チェンジエージェントさんのオフィスに来ました
左から、てっちゃん、江口潤さん、小田理一郎さん

それで、この「行動探求(Action Inquiry)」を翻訳し、ビル・トルバート博士を招聘されたチェンジ・エージェント社の小田理一郎さんに相談に行ったところ、「じゃあ、たこ梅さんのスタッフさん用に、行動探求の入門セミナーをつくったらどうでしょう?」という話になりました

チェンジ・エージェント社にいったときのことはコチラのブログです!
→ 行動探求の現場での活用についてチェンジエージェントの小田理一郎さんに相談に行ってきました!

「行動探求 Action Inquiry」の導入を開始

それで、今年の3月から学習する組織を構築する具体的方法としての「行動探求 Action Inquiry」をお店に導入しました

チェンジ・エージェント社の江口潤先生が行動探求を分かりやすく語ってくれています

チェンジ・エージェント社の江口潤先生が行動探求を分かりやすく語ってくれています

2017年3月の正社員さんを対象とした行動探求入門セミナーの様子はこんなんです!
行動探求入門セミナー(前編)
→ 行動探求入門セミナー(後編)

「会話のふりかえりシート」と「難しい会話のマトリックス」シート

「会話のふりかえりシート」と「難しい会話のマトリックス」シート

3月の入門セミナー後は、月1回、正社員と「会話のふりかえりシート」と「難しい会話のマトリックス」をつかって行動探求を続けています

たこ梅 本店の和田店長と行動探求です(5月)

たこ梅 本店の和田店長と行動探求です(5月)

こんな感じで、行動探求を正社員さん4月から9月までで、すでに半年とつづけています

「行動探求 Action Inquiry」と「発達指向型組織 DDO」の相性はいい!?

今回、「なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか」を読んでわけですが、「行動探求 Action Inquiry」と「発達指向型組織 Deliberately Development Organization / DDO」という考え方が相性が良くて、うまく組み合わせてというか、取り入れて使えるに違いない!っていうことが、非常に、私の興味を引きました

その背景にあるのは、どちらも、成人の発達理論がベースとなっていることがあるからだと思います

ロバート・キーガンの発達段階モデル概略(加藤洋平氏の歯たっつりろんの資料より引用)

ロバート・キーガンの発達段階モデル概略(加藤洋平氏の発達理論の資料より引用)

キーガン博士の成人の発達段階モデルがこれです

各発達段階の行動論理と特徴、分布

各発達段階の行動論理と特徴、分布
チェンジ・エージェント社さんのサイトと本の掲載データより作成

トルバート博士の成人の発達段階のモデル概要がこちら!

ベースが同じ成人の発達理論なので、段階の分け方は異なりますが、だいたい、対応して考えることも可能です

そして、行動探求も発達指向型組織も、行動探求する中で、発達指向型のグルーヴ(慣行)を続ける中で、そのメンバー(社員、スタッフ)が、本質的には垂直方向の成長である発達していくことを目指していることが共通していると考えられます

「行動探求」がグルーヴ(慣行)として機能しうる理由

実際、行動探求でやっていることは、「なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか」でいうグルーヴ(慣行)として機能しうると思います

【グルーヴ(慣行)の実践に共通する五つの要素】
・人の内面の要素を外に引き出す。
・業務を自己改善に結びつける。
・物事の結果ではなく、その結果を生むプロセスに目を向けるように促す。
・用語も一つの慣行だ。それは、新しい枠組みを生むための新しいツールになりうる。
・すべての人が日々、組織全体の「背伸び」に取り組む。

それは、先ほど、あげたこのグルーヴ(慣行)の実践に共通する五つの要素と関係します

難しい会話のマトリックスと1次ループ、2次ループの学習

難しい会話のマトリックスと1次ループ、2次ループの学習

難しい会話のマトリックスでは、枠組みのところで、実際の行動から、どんな意識・無意識の前提、メンタルモデル、意図などがあるかを見つけていきます
これ、正に、5つの要素のうちの「人の内面の要素を外に引き出す」です

そして、新たな枠組みを設定し、そこから新たな行動を作っていきますが、これは、同時に2次ループ学習であり、「業務を自己改善に結びつける」という要素、そのままです

また、この「難しい会話のマトリックス」でやっているのは「物事の結果ではなく、その結果を生むプロセスに目を向けるように促す」ということに他なりません

「用語も一つの慣行だ。それは、新しい枠組みを生むための新しいツールになりうる。」というのも、『行動探求』という言葉ひとつをとってもそうだと思います
いま、うちのスタッフさんが行動探求の入門セミナーを受講し、月1回行動探求していることで、「行動探求」という言葉をつかっても、だれも不思議にも思いません
でも、これ、世間で、いきなり「行動探求って、、、」などというとたいがいは「はぁ?」「???」ですよね(笑)
独自のDDOは、独自の文化を築き、そこでは、独自の意味をもった用語が使用されるようになるのだと思います

5つの要素の最後「すべての人が日々、組織全体の背伸びに取り組む」というのは、新たな枠組みから新たな行動を作っていくことがそうだと思います
ただ、これについては、今少し「背伸び」ということに対するスタッフさんの意識と意味を一緒に創って、共有する必要があるようにも感じています
背伸びして、今よりも、ちょっと苦しいけど上のところ、、、でも、決して届かないところではない上、、、に手を掛けているという「意識」を共有することが、現在のところ、まだ、十分でないように私は思うので、ここは、きっちり共有していこうと思っています

ブリッジウォーター、ネクストジャンプ、デキュリオンとたこ梅のグルーヴ(慣行)の違い

ところで、今回、「なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか」(ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・レイヒー 著)を読んで、先ほど書いた通り、ブリッジウォーター、ネクストジャンプ、デキュリオンというグルーヴ(慣行)を実践し結果も出している会社と、たこ梅が取り組んでいることの違い、、、というか、不足している、あるいは、次ぎに取り組む箇所について気づきました

それは、何か?

ブリッジウォーター、ネクスト・ジャンプ、デキュリオンは、グルーヴ(慣行)が、現場レベルで実践されているということです
ブリッジウォーターのドット・クレクター、イシュー・ログも社員同士というか社員間でのフィードバックとなっていますし、ネクスト・ジャンプのトーキング・パートナー、状況ワークショップも社員間で実施されています
デキュリオンのタッチ・ポイントや脈拍確認の輪(ハドル)は、現場のマネージャーとスタッフ、現場メンバー全員での実施です

たこ梅の行動探求は、私と正社員さんです
何が違うかというと、たこ梅の行動探求をグルーヴ(慣行)として見たとすると、ブリッジウォーター、ネクスト・ジャンプ、デキュリオンでは、グルーヴ(慣行)は、社員同士でネットワーク状、あるいは、まるで蜘蛛の巣(ウェブ)状に実施されているのに対し、たこ梅では、私と正社員のAさん、私と正社員のBさん、、、というように私を中心とした自転車のハブのような状態で実施されています

ブリッジウォーター、ネクスト・ジャンプ、デキュリオンではウェブ状に、たこ梅ではハブ状になっているのです

このため、2つの大きな違いが出てきます

ウェブ状のグルーヴ(慣行)とハブ状のグルーヴ(慣行)では、
・実施される絶対量が違う ・・・ウェブ状のグルーヴ(慣行) >> ハブ状のグルーヴ(慣行)
(うちの場合、正社員さんと私がやるとすると各々月1回が精一杯、、、)
・現場での実務密着度が異なる
のです

行動探求をグルーヴ(慣行)とするために決めたこと

実は、この本を読む以前から、「そのうちに、スタッフさん同士で行動探求できるようになっていかんとあかんなぁ、、、」とは思ってました
「そのうちに、ウェブからハブに、、、」って思ってたんです

で、「そのうち」っていつやねん? ^^;;;

「スタッフさん同士の行動探求」について、自分の行動探求をしてみる

「なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか」を読んで、ブリッジウォーター、ネクスト・ジャンプ、デキュリオンにおけるグルーヴ(慣行)との違いを実感したとき、なぜ、「そのうち」って思っていたかという、自分の枠組みに意識を向けて、行動探求をしました

そこにあるのは、「うちのスタッフさん同士では、まだ、きっと、行動探求できないやろなぁ、、、」というものです
つまり「うちのスタッフさん同士では、行動探求できないに違いない!」という前提です

グルーブ(慣行)の実践に共通する5つの要素の「すべての人が日々、組織全体の「背伸び」に取り組む」にあるとおり、「背伸び」が必要だし、「背伸び」する方が成長するんですよね!

確かに、客観的に見ても、スタッフさん同士で行動探求をしたら、私とやってる時のようにはいかないかもしれない
でも、「背伸び」という視点で観たとき、スタッフさん同士で行動探求して、それを私とのコーチングの時間に持ってきて、「難しい会話のマトリックス」でうまく埋められなかったマトリックスの部分を一緒に考えて行けばいいんじゃないか?って気づきました

10月からスタッフさん同士で行動探求する

まさに、スタッフさん同士では完全にはできないからこそ「背伸び」であり、より成長するチャンスなんです!

松本さんと安藤さん、お店で、相互に行動探求です

松本さんと安藤さん、お店で、相互に行動探求です

ってことで、9月の会議の場で、こんなことを話して、10月から、
・まず、スタッフさん同士で行動探求する
・それを私とのコーチング時間に持ってきて、さらにブラッシュアップする
ことにしました

10月には行って、すでに、大半の正社員さんと行動探求のコーチング時間をもちましたが、ほぼ、全員、ちゃんとやってきてくれていました

どんなふうにやってるかの詳しいことは、この前ブログに書いたのでそちらをご覧下さいね
→ 10月からスタッフさん同士での行動探求が始まりました!!

このスタッフさん同士の行動探求って、そのスパンでいうとネクスト・ジャンプの「状況ワークショップ」に近いような気もします
ブリッジウォーター、ネクスト・ジャンプ、デキュリオンを見ると、たこ梅の行動探求のような月1回のグルーヴ(慣行)だけでなく、普段、もっと、日常的なグルーヴ(慣行)があります

現場での日常のグルーヴ(慣行)に向けて

これは、一足飛びに行かないかもしれませんが、やらないと、すすまないし、「背伸び」が必要ですよね!

で、そのことを考えて、これも会議でスタッフさんたちに問いかけました
そしたら、、、

営業中、仕込み中の行動探求とは?

営業中、仕込み中の行動探求とは?

「営業中、仕込み中の行動探求とは?」ってことで、検討してくれはりました

営業中、仕込み中に、「会話のふりかえりシート」を書いて「難しい会話のマトリックス」を考える、、、ってできるわけないがな、、、(笑)
終わった後、次の日に、、、とかならできますけど、その場で、、、って難しい

でも、その場で、例えば、相手が、怒ってる!イライラしてる!ふさぎこんでる!不思議に感じてる(ようだ)!とき、
今、(そんな風にしているのは)どんな前提があるのですか?
って、問いかけることができたら、、、

「会話のふりかえりシート」を書いて「難しい会話のマトリックス」を考えるときに比べたら、意識・無意識の前提やメンタルモデル、意図を探求する深さは浅いかもしれません
でも、普段、これで、ちょっと、探求するきっかけになったり、少しでも探求できたら、、、
それも、普段、現場なので、しょちゅうこんな風に探求していったら、、、

そう、膨大な量の行動探求がなされることになります

スタッフさん同士の行動探求に加えて、この、シンプルで現場使いできる「今、どんな前提があるのですか?」という行動探求を取り入れていこうと思います

このときに、
今、どんな感情があるのですか?
と、感情のラベル化(感情に具体的な名前をつける/あーーーー!ってなったらOK)をやってから、
今、どんな前提があるのですか
と、行動探求するとさらにやりやすいかなーーー?とも思っていて、何人かのスタッフさんとは、こんなことを話していますが、これもやりながら考えて、グルーヴ(慣行)の完成度を高めていこうと思います

ホールのパートさんへの行動探求も始動!

この会議のとき、こんな質問が出ました

「店(現場)だと、当然、ホールのパート(アルバイト)のスタッフさんもいらっしゃいます
そういう人達に、いきなり、『今、どんな前提が?』って言っても、『はぁ???』ってなると思います」

しごく、もっともな質問だし、質問してもらってよかったと思います

現場であるお店では、正社員さんだけじゃなく、たくさんのパートのスタッフさんがいらっしゃいます
その方達とも、デキュリオンの映画館事業でサービススタッフともグルーヴ(慣行)を実行しているように、行動探求が出来るようになっていかないと行けませんよね

それは、私の宿題として預かっていたのですが、ホールのパートさんとの面談(毎月1回面談時間があります)のとき、現場で行動探求を取り入れる目的、意味をお話しして、3ヶ月(3回)くらいかけて、面談の時間にひとりひとり行動探求の入門編を私とマンツーマンでやっていくことについて意見を聞きました

すでに2人のホールのパートさんとお話ししたのですが、お二人とも、笑顔で「やりまーーーーーす!」って言ってくれました

発達と1次ループ、2次ループの学習を氷山モデルを使って説明中

発達と1次ループ、2次ループの学習を氷山モデルを使って説明中

さらにもうお一人は、以前、自分から、行動探求学びたい!!って言って、わざわざ事務所に来て、3時間の入門編を受講してくれていたので、次回から、実際に「会話のふりかえりシート」と「難しい会話のマトリックス」で行動探求していくことになりました

以前、このパートさんに実施した行動探求の入門編はコチラのブログに書いています
→ パートスタッフさんの希望で行動探求(Action Inquiry)のミニセミナーやりました!

たこ梅の「ホーム」と「エッジ」は?

これまでやってきた「学習する組織」構築への取り組みである「行動探求」が、たこ梅のグルーヴ(慣行)になりそうな雰囲気です

DDOの3つの側面(なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか P127より)

となると、DDOの3つの側面のあと2つ「エッジ」と「ホーム」ですが、、、

エッジ(発達への強い欲求)
・大人も成長できる
・弱さは財産になりうる。失敗はチャンスだ
・発達指向の原則に従う
・目標はすべてが一体

ホーム(発達を後押しするコミュニティ)
・地位には、基本的に特権がともなわない
・みんなが人材育成に関わる
・みんなが「僚友(クルー)」を必要とする
・みんなが文化を築く

グルーヴ(発達を実現するための慣行)
・安定を崩すことが建設的結果につながる場合がある
・ギャップに注意を払う
・仕事の完了ではなく、成長ためのスケジュールを設定する
・人の内面もマネジメントできる

エッジのうち、「大人も成長できる」「弱さは財産になりうる。失敗はチャンスだ」は、行動探求そのものに組み込まれている気がします
とはいえ、「発達指向の原則に従う」「目標はすべてが一体」というのがどうなるのか?ちょっとわかりません

ホームはというと、今、ちょうど、たこ梅の分化が進んでいる方向と近いように思います

DDOの3つの側面「エッジ」「ホーム」「グルーヴ」で、たこ梅の行動探求の取り組みを眺めると、特にグルーヴの内容や質とエッジの部分がどうなんだろうか?と気になっています

ちょうど、来週、10月19日に今回の出版の記念しての来日講演があります
その講演を聞きに行く事にしているので、今の疑問点、課題を中心にしっかり耳をそばだてて聞いて、学んできたいと思います!(^o^)v

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