「成人発達理論による能力の成長」(加藤洋平 著)は、組織の発達には必須の本だと思います
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行動探求・メンタルモデル, リーダーシップ, 成長・発達, 気になる本
平成13年に店を継いで、いろいろあったものの典型的なマーケティングを展開して、売上や利益的には順調に経営してました
それが、平成20年のリーマンショックから、、、
これまでのマーケティングではムリなんじゃ、、、と思う中で、学習する組織という考え方を知り、取り組んで7年がたっています
学習する組織を創るには個人の成長と発達がキモ
昨年、学習する組織の翻訳者である小田理一郎さんが、学習する組織を構築するためにはこれが一番ではないか、、、と日本に紹介されたのが、成人の発達理論の大家でもあるビル・トルバート博士の「行動探求(Action Inquiry)」です
この行動探求を今年の3月から、たこ梅でも、スタッフさんといっしょに取り組んでいます
実際に、行動探求をやっていくと、「こうすれば、あーなる!」という単純というか直線思考(1次ループ学習)から、なにが、この課題についてこういう行動を引き起こしたのか、、、何が、その前提や枠組み、メンタルモデルとなっているのか、、、という処を探求し、そこから学んで、まったく異なる行動に結びついて(2次ループ学習)いきます
行動探求のことは、以前、このブログで実際にやっていることから書いているので参考にして下さいね!
→ 行動探求入門セミナー(前編)
→ 行動探求入門セミナー(後編)
→ スタッフさん6人と連続で「行動探求」
ところで、時間を少し戻して、昨年(2016年)、この行動探求が出版され、3月には、ビル・トルバート博士を招いて3日間のワークショップがあり、私も参加しました
この頃を契機に、学習する組織でいう2次ループ学習(可能であれば3次ループ学習)をやっていく中で、メンバー個人個人に起こっているのは、発達という垂直方向の成長ではないだろうか?という考えが湧いてきました
そうなると、それ以前から取り組んできたコーチングで礎とも言われる大切なことのひとつ、相手(うちの場合、社員さん)に「本質的な変化を呼び起こす Evoke Transformation」というのも、それこそ本質的には、発達という垂直方向の成長に見えてきました
で、いろいろ調べたり、話を聞いたり、本を読んだりする中で、どうも、間違いない、、、
っていうか、当時は理解が不足していたのですが、これをやったら学習する組織になる!っていうビル・トルバート博士の「行動探求(Action Inquiry)」が、成人の発達理論をベースにされていて、発達理論そのものですから、、、
(1年前は、そこまで、私の中でつながってなかった、、、ということです)
それで、今は、個人の成長発達が、組織(というより正確には組織の文化であろうと私は思います)の成長発達のエンジンであって、個人と組織の成長がお互いにサポートしながら、さらに発達していく!という前提にたっています
ということで、学習する組織の構築促進のため、成人の発達理論を学んでいるのです
「成人発達理論による能力の成長」(加藤洋平 著)は組織の発達には必須の本
そんな中、先月、こんな本が発売されました
それは、「成人発達理論による能力の成長」(加藤洋平 著)という本です
ハーバードのカート・フィッシャー博士が提唱された「ダイナミックスキル理論」をわかりやすく、ビジネスや商売の現場でどうつかっていくのか?ということをテーマに、実際にカート・フィッシャー博士の下で学ばれた加藤洋平さんが書かれています
私も、読んだばかりの目新しい考え方で、まだ、咀嚼できておらず言葉足らずになりますが、めちゃめちゃザクっというと、能力はいくつもの異なる基本となる能力があって、それらが、網の目のように絡み合うことで、高い次元への発達が促される
このとき、それまでの能力も往々にして、深みをました能力に発展していく、、、
すみません、かいつまみすぎだと思いますけど、くわしくは、本を読んでもらう方がいいと思います ^^;;;
ただ、この本を読んでいて、「この本、スゴイ!」って思ったのは、社員さんやスタッフさんの能力を伸ばすため、具体的に、どういうサポートをすればいいのかが、明快に書かれていることです!
ビジネスや商いでいえば、自分の会社やお店の社員さん、スタッフさんの能力を伸ばすために、何をどうすればいいか!のやり方がわかるんです
正直、こんな本、なかったと思います(全部の本、読んでるわけじゃありませんけどね、、、:笑)
この本を読んで、経験的にはなんとなくそんな感じはしていたもののハッキリとわかったことに、能力には、環境依存性があって、ある能力をもっていても、その状況や場面で、どの程度発揮できるかは変動するということです
同じように、課題依存性もあって、ある課題では、その能力が遺憾なく発揮されるけれども、課題の種類はもちろん、ちょっとした条件が変化すると発揮される程度が変動するということもあります
また、能力には、機能レベルと最適レベルがあって、自分自身が、今、保有している能力の程度が「機能レベル」で、誰かのサポートがあればより高い能力が(一時的に)発揮できますが、これが「最適レベル」というものです
この部分を読んだ時、セミナーなんかで、話をきいて「なるほど、こうすればいいのかーーーー」とわかって出来る気になっている状態が「最適レベル」で、いざやってみよう、、、と思うと「あれ、ここどうするんだっけ、、、」となるのが、その時点で私の「機能レベル」ということになります
そして、この本を読むと、どうやれば、機能レベルを最適レベルに近づけていけるか、、、なんてことがわかってしまうのです
ね!スゴイでしょ!!
だから、組織を発達させるためには、その構成メンバーであるスタッフさんの能力の発達は必須!!
そのためには、能力の発達をサポートできないと、、、
加藤洋平さんの「成人発達理論による能力の成長」を使うと、それが可能になる!!
私は、「成人発達理論による能力の成長」(加藤洋平 著)は、組織の発達には必須の本だと思っているのです
「みんな、がんばってるのに、うまくいけへん、、、」
「部下の能力、どうやって上げたらええんやろう???」
・・・なんて、思ってる方は、もちろん、組織開発やっておられる方にも、私は、この「成人発達理論による能力の成長」(加藤洋平 著)をオススメしたいです!!(^o^)
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