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発達段階を氷山モデル、U理論、1次2次3次ループ学習から眺めると面白い!

昨年、ビジネス書では異例のブームを巻き起こしたのが「ティール組織」です

「ティール組織」(フレデリック・ラルー 著)

「ティール組織」(フレデリック・ラルー 著)

これは、成人の発達理論を組織にも演繹して(いるのだと私は理解していますが違ってたらゴメン)、組織の発達についてかかれ、今、先行き不透明なVUCA時代にさらに進化した組織形態が出現していることにフィーチャーして書かれています

発達段階とティール

その発達の各段階は、ケン・ウィルバーのインテグラル理論で使われる特徴的なカラーで表されます
(ケン・ウィルバーは、色で現るやり方をドン・ベックらのスパイラルダイナミクスから引用していますし、また、時期によって使用される色は変遷しているので、興味のある方は、インテグラル理論、スパイラルダイナミクスなどもご参照下さい)

TEALまでの発達段階

TEALまでの発達段階

【人類のパラダイムと組織の発達段階】

進化型・ティール)変化の激しい時代における生命体型組織の時代へ。自主経営(セルフマネジメント)、全体性(ホールネス)、存在目的を重視する独自の慣行。

多元型・グリーン)多様性と平等と文化を重視するコミュニティ型組織の時代へ。ボトムアップの意思決定。多数のステークホルダー。

達成型・オレンジ)科学技術の発展と、イノベーション、起業家精神の時代へ。「命令と統制」から「予測と統制」。実力主義の誕生。効率的で複雑な階層組織。多国籍企業。

順応型・アンバー)部族社会から、農業、国家、文明、官僚制の時代へ。時間の流れによる因果関係を理解し、計画が可能に。規則、規律、規範による階層構造の誕生。教会や軍隊。

衝動型・レッド)組織生活の最初の形態、数百人から数万人の規模へ。力、恐怖による支配。マフィア、ギャングなど。自他の区分、単純な因果関係の理解により分業が成立。

神秘的・マゼンタ)数百人の人々構成される部族へ拡大。自己と他者の区別が始まるが世界の中心は自分。物事の因果関係への理解が不十分で神秘的。

無色)血縁関係中心の小集団。10数人程度。「自己と他者」「自己と環境」という区別がない。

発達段階とシステム思考の氷山モデル

先週、ふと、このティール組織で出てくる何十にも重なる円で表される発達段階とシステム思考で登場する氷山モデルを並べたら面白いというか、関係が見えそうだと思ってやってみました
正確には、発達段階の円を180度ひっくり返すのですが、、、

TEALまでの発達段階と氷山モデル

TEALまでの発達段階と氷山モデル

レッドは「出来事」に、アンバーは「行動パターン」に、オレンジは「構造」に、グリーンは「構造」から「意識・無意識の前提(メンタルモデル)」に迫りますが本質的には超えられません
そして、ティールは、「意識・無意識の前提(メンタルモデル)」にほぼ該当します

レッド段階(例 ギャング)は、目の前の「出来事」に反応的です

アンバー段階(例 教会や軍隊)は、固定された階層の中で生き、その「行動パターン」は階層ごとに固定的で、言い換えると知らず知らずのうちに特定の「行動パターン」に支配されているとも見えます

オレンジ段階(例 多国籍企業)は、目標に向かって最適化をはかるため、何があればそれが創り出せるのかと「構造」に目を向けます

グリーン段(多様性を重視するコミュニティ型)は、その多様性に意識を向けますが「構造」を越える本質に迫ることは難しい状態です

ティール段階(生命型組織)は、組織そのものの声を聴く、つまり、組織の声の出所である構造、そして、意識・無意識の前提という自分自身の内面に気づき、さらけ出します

この辺りのことは、先週のブログに書いているので、そちらを読んでいただけるともう少し(私なりに)詳しく書いています
→ TEALまでの発達段階とシステム思考の氷山モデルを並べると面白い!

U理論の概念図を並べるとさらに面白い

その後、フェイスブックで「発達段階とシステム思考の氷山モデル」について書いたブログについて友人とコメントで会話をしていました

U理論の概念図

U理論の概念図

その中で、U理論の概念図を並べるとさらに面白い!というかわかりやすいんじゃないかと気づきました
そうおもったら、すぐにやってみるのが私なので、やってみた、、、

U-発達段階-氷山モデル

U-発達段階-氷山モデル(画像をクリックすると大きく見やすくなります)

【 発達段階・・・・Uの概念図・・・・氷山モデル 】

レッド段階・・・・出来事に反応的・・・・・・・・・・・・出来事
アンバー段階・・・過去のパターンの踏襲 Downloading・・行動パターン
オレンジ段階・・・観る Seeing / 開かれた思考・・・・・・行動パターン~構造
グリーン段階・・・感じ取る Sensing / 開かれた心(に入るときも)・・・・構造からメンタルモデルへ移行とするが、、、
ティール段階・・・プレゼンシング Presencing / 開かれた意思・・・メンタルモデルからその先へ

完全な対応ではなく、おおむねこの程度の対応、、、と見てもらったらいいのではないかと思います
正確にどこに対応?ということでなく、傾向性として、「だいたいこの辺りに重心があるのね」くらいで、、、
このザッくりした分け方に異論のある方も多いと思います
私も、しっくりきているわけじゃないので、また、意見が合ったらいろいろ聞かせて下さい
その中で、「そっか、そういう見方もあるよね」とか「それポイントかも、、、」って気づいたりしますから

1次、2次、3次ループ学習との関係

それと、学習との関係もありそうです
ここでいう学習は、1次ループ学習、2次ループ学習、3次ループ学習です

1次ループ学習

1次ループ学習

1次ループ学習は、自分の行動へのフィードバックプロセスです

2次ループ学習

2次ループ学習

2次ループ学習は、自分たちの戦略やポリシーへのフィードバックプロセスと言えます

3次ループ学習

3次ループ学習

3次ループ学習は、自分たちの注意・ビジョンへのフィードバックプロセスです

4つの体験領域

4つの体験領域

これらを4つの体験領域という視点でまとめると、ひとつの出来事がおきたとしても、その出来事は何らかのシステムの一部であり、どのように見えるか?どのように捉えるか?で体験される領域は異なり、そこで働く学習フィードバックもかわります

注)上記のフィードバックループ、4つの体験領域に関しては、チェンジ・エージェントさんのサイトを参考にし、図やチャートも拝借しています
詳しいことは、次のチェンジエージェントさんのサイトをご覧下さい
1次、2次、3次ループ学習について
4つの体験領域について

レッド段階・・・・目に見える出来事、結果・・・・・・学習はない
アンバー段階・・・行動への働きかけ、改善・・・・・・1次ループ学習
オレンジ段階・・・効率化へ改善、戦略を根底から検討・1次、2次ループ学習
グリーン段階・・・戦略や構造に率直に意見交換・・・・2次ループ学習
ティール段階・・・パラダイム、意図に注意を払う・・・3次ループ学習

もちろん、2次ループ学習がおきるステージでは、2次ループ学習だけでなく、1次ループ学習も起きますし、学習せずにパターン踏襲する方が効率的であれば、そうすることもあります

ところで、今回、発達段階とU理論、学習経路のフィードバップループとの関係を見てみましたが、これが正しいわけでもありません
正直、「こういう見方も面白いよね」くらいで、発達段階を色んな見方で観てみたくて、その材料としてつくってみたのです

こういたこともある「かも」しれないということも頭の隅におきながら、現場でいろいろ実践したり実験したりしながら深めていきたいと思います

さて、今日も、楽しくお仕事がんばっちゃいますよ!!

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