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鯨の生の舌から、さえずり®を仕込んでいきます!

公開日: 関東煮・おでん, 鯨料理

たこ梅が創業したのが、私の4代前の曾々祖父 岡田梅次郎です
弘化元年、1844年ですので、いまから、174年前になります
ちなみに、今年、平成30年(2018年)は、創業から175年目にあたるんです

創業弘化元年からの名物「たこ甘露煮」

創業弘化元年からの名物「たこ甘露煮」

さて、創業当時から名物となったのが、たこ甘露煮と鯨の舌の関東煮(かんとだき/おでん)である「さえずり®」です

鯨の舌「さえずり®」の関東煮(かんとだき/おでん)

さえずり®を自家製で造るようになるまで

鯨の舌には筋肉である赤身の部分とそこから表面までの脂が豊富な白い部分があります
この「さえずり®」ですが、その白い脂が豊富な部分からつくられます

関東煮(かんとだき/おでん)につかえる「さえずり®」は、鯨の専門加工業者さんっていうのがあって、たこ梅もずーーーーーっと仕入れていました

ところが、私が店を継いだ17年前には、品物が相当悪く、仕入れても半分以上捨てることもしょっちゅう、、、
たこ梅の関東煮(かんとだき/おでん)の味を守るには、鍋に「さえずり®」を入れるのは必須です
とはいえ、ただでさえ高価になっていた「さえずり®」を4割とか半分以上も捨てていたら、そもそも赤字です

「こんなんじゃあかん!なんとかせな、、、」って思って、自分で さえずり®をつくろう!って決めました
というのも、小学生のころ、店に行ったとき「これ、食べてみ!」といわれて食べた さえずり®が、「なんやこれ、めっちゃ旨い!」って、関東煮(かんとだき/おでん)で一番好きになった食材だったからです
だから、ホンマに旨い さえずり®をつくって、お客さんにも食べて欲しかったから、、、

さえずり®の関東煮(かんとだき/おでん)を仕込んでいます

といっても、さえずり®の原料である鯨の舌をどこで仕入れたらいいのかもわからないし、仮に仕入れても、その生の鯨の舌を さえずり®に仕上げる加工法がわかりません

それでも、やると決めたので、仕入れ先を探し、加工法を聞いては足りないところは試行錯誤して取り組んだんです
1年ほどかかりましたが、関東煮(かんとだき/おでん)で使える さえずり®ができるようになりました

そして、その時から、さえずり®は、すべて、自家製に切り替えたんです

さえずり®を鯨の生の舌から仕込んでいます

今週も、さえずり®を鯨の生の舌から仕込んでいます

生の鯨の舌です

生の鯨の舌です

これ、鯨の生の舌です
画像に見える赤身の部分は、さえずり®に使えないので、まず、包丁をつかって取り除いていきます

鯨の舌から赤身の部分を取り除いていきます

鯨の舌から赤身の部分を取り除いていきます

鯨の舌の脂が豊富な白い部分だけが、さえずり®になります
初めは、大きく切り分け、その後で、ていねいに赤身の部分を取り除くことになります

さえずり®になる鯨の舌の白い部分

さえずり®になる鯨の舌の白い部分

そうして、白い部分だけが、さえずり®として仕込まれていきます
切り分けた後は、塩をして、寝かせます
その後、茹でるなどの次の工程の仕込みにかかっていきます

そうやって、冷凍で届いた鯨の舌の解凍から、約1週間かけて、お客さまに美味しく食べていただける さえずり®の関東煮(かんとだき/おでん)になっていきます

鯨の舌「さえずり®」の関東煮(かんとだき/おでん)

さて、今日も、おいしいさえずり®の関東煮(かんとだき/おでん)をお出しできるように、スタッフさんといっしょにがんばっていきます!!(^o^)v

 

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たこ梅 五代目店主 てっちゃん
大阪の道頓堀で創業180年の「関東煮(おでん)」と「たこ甘露煮」の上かん屋『たこ梅』の雑用係で五代目の てっちゃん(岡田哲生)です さらに百年後も店が続くために取り組んでいる日々の活動を綴ります ところで、ヨガと瞑想を始めました!! おかげさまで、心身ともにエエ感じです

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創業弘化元年。日本一古いおでん屋と言われるようになりました。 多くの作家や文化人にもご愛顧いただいたお店、鯨のサエズリなどの関東煮、たこの甘露煮、 そして錫の杯で、大切な方と粋な一献いかがですか?










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