1月の現場会議~上手くいかない出来事を氷山モデルで探求~
公開日:
行動探求・メンタルモデル, システム思考, 会議・ミーティング, 学習する組織
先日は、今年最初の現場会議(たこ梅の若手スタッフさん中心の会議)でした
その会議の議題のひとつが、お客さまイベントについてでした
すると、予定では、店頭告知されているはずが、告知がされていない状態、、、
出来事を氷山モデルで一緒に会議メンバーさんと探求する
それで、学習する組織の標準ツールで、最近、よくつかっているシステム思考の氷山モデルで探求しました
氷山モデル【出来事】
お客さまイベントの店頭で告知がされていません
具体的に言うと、店内にお知らせが貼り出されていない(出来事)のですが、ふりかえると、同じようなことが繰り返されていることに気づきました
氷山モデル【行動パターン】
出来事は違っても、「決まったことが、期限までにできていない」ということです
これが、繰り返されているので、「決まったことが、期限までにできていない」というパターンがあるということになります
氷山モデル【構造】
パターンがあるということは、その向こうには、きっと、なんらかの構造が存在するはずです
今回のイベント告知は、事前に、ニューズレターで、たこ梅FUN倶楽部員さんにお知らせしています
ですので、電話やお店での問い合わせは、すでに何件か来ています
こうやって、スグに、お客さまの方から連絡を下さる方は、ファン(絆顧客)やサポーター(応援者)の一部だろうと思われます
もちろん、そういった方に楽しんでいただくイベントですが、ニューズレターに載せたからといって、見落としや忘れることもあるでしょうし、店内に告知の無い状態で、自分から、声を掛けるのに躊躇される方もいらしゃると思われます
お客さまが、どういう気持ちや考えで、場面場面で、どんな行動をとるのか(あるいは取らないのか)を考える「行動デザイン」ができていないのが、店内告知をしていない要因のひとつとして浮かび上がってきました
また、いつまでに、何をどうするということは、事前に知っていても、各店の担当者だけが知っていて、共有されていない、、、
決まったときに説明はしたのかもしれませんが、各々、日々の仕事があるので、特に自分が担当でなければ、ずっと覚えているのは難しいでしょう
ですから、大事なイベントであれば、なおさら、スケジュールシート(タイムテーブル)を普段みなの目の触れるところに貼っておく、、、
そうすると、イベントまでの準備等が全スタッフの目に触れて共有されていれば、「ぼく、今日、○○したいので、こちらの仕事お願いできますか?」っていうのも言いやすいし、引き受けてもらいやすいです
それどころか、気づいた別のスタッフさんが、「○○をやらなくていいの?」とか「今日は、こっち私が引き受けるから、△△をやっといたら?」なんてことも起きるかもしれません
スケジュールの共有ができていないことも、今回の要因のひとつと考えられます
つまり、
・「行動デザイン」ができていない
・スケジュールの共有ができていない
という構造が、期限までに店頭にお知らせが貼られていないということを創り出していたことがわかりました
だったら、
・行動デザイン
・スケジュールの共有(目につくところに貼り出す)
をする構造をとればいいんですよね
氷山モデル【意識・無意識の前提/メンタルモデル】
このような構造を生み出している背景には、意識・無意識の前提/メンタルモデルが必ず潜んでいます
ただ、今回は、構造レベルから望ましい結果に向けた具体的行動をとることにしたので、意識・無意識の前提/メンタルモデルまでは、会議では探求していません
一応、会議が終わった後で、どんな意識・無意識の前提/メンタルモデルがあるのか?は、自分なりに考えてみました
例えば、こんなのがあるのかもしれません
・ニューズレターで知らせていれば(部員さん/お客さんは)わかってくれている
・(イベントまでのスケジュールは)1回説明したら(まわりのスタッフは)わかっているにちがいない
・文句やクレームが来てないから大丈夫に違いない
ところで、昨年の3月から、行動探求をスタッフさんと毎月1回やっています
各々のスタッフさんが、だれかと上手く行かなかったときの会話を材料に、どんな意識・無意識の前提/メンタルモデルがあるのか?そして、どんなあらたな意識・無意識の前提/メンタルモデルから望ましい結果に向かって行動するのか?を探求しています
ずっと取り組んでいるおかげで、こんな風に会議でも、お店で起こった課題や問題を取り上げて、同様に探求することができるようなって来ました
少しずつ2次ループ学習の土台ができてきているようです
ということは、ちょっとずつ、学習する組織に近づいてるのかな?なんて思ったりして、、、
その出来事は、何を教えたがっているのか?
ところで、昨年、あるとき、すごい問題が起きました
私は、すごい問題だと思っていました
そのとき、その私が問題だと思っている出来事は、実は、本当は大事なことがヌケているんだよ!って、私に教えてくれようとしているんだ!ってわかったんです
そう、その出来事は、私に教えたがっていたんです!
それ以来、何が、課題や問題と思えることが起きると、ちょくちょく、教えたがっているものがわかるというか、見つかるようになりました
言いかえると、その課題や問題の本質的な「意味」といっていいのかもしれません、、、が、わかってくるようになりました
今回の期限までにイベント告知をお店に貼り出していなかったことは、私に何を教えたがっていたのか?
初めは、行動のパターンから構造を見いだして、そこを直していくことかと思いました
もちろん、これは、とっても大事なことだし、やっていくことです
それ以上に、今回の出来事は、これまでだったら、「なんで、決まったことをやってないの?」と会議メンバーさんに尋ねていたと思います
そのときは、きっと、相手を責めるトーンがまとわりついていたことでしょう
実際、頭の中では、最初に「なんで?」「なんでやねん!?」って思いましたから、、、(笑)
そんなことをふりかえりながら考えていたら浮かんで来たことがあります
それは、、、
間違いや上手く行っていなかったことを「直す」「正解を教える」のではなく、見守って気づかせるようにしていくんだよ!
一対一のコーチングや面談のときだけじゃなく、会議や普段の仕事の中でそれをやっていくんだよ!
いざなって、あとは、見守るんだよ!
今回の出来事は、私には、このことを教えたがっていたようです
次は、アーノルド・ミンデルさんがプロセスワークの中で言っているエルダーシップ(長老)ということなのかもしれませんね
(もし、それやったら、あーーーー、ハードル高そう、、、^^;;;)
まだまだ、ひよっこの51歳、今日も、がんばりまーーーーーーーーす!(^o^)v
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