「錫でつける上燗の酒ってどういうの?」ってお尋ねいただいたのでお答えします!
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よくある質問・お尋ね, 錫・酒器・器
江戸時代、日本で、お酒と言えば、清酒、どぶろく、焼酎くらい、、、
お大名の一部では、輸入物のワインなんぞものまれていたかもしれませんが、庶民には関係ない話ですね
上燗屋(じょうかんや)とは?
そして、そんなお酒の中でも、清酒を出していたお店が、上燗屋(じょうかんや)といわれるお店で、まぁ、今で言えば、ある種の「業態」といっていいと思います
お酒を出す店でも上燗屋といわれる店は、上等の酒(清酒)を上々に燗をつける!ということから、上燗屋を名乗ったようです
たこ梅も、170年以上前に、そんな上燗屋のひとつとして誕生しました
上燗の酒とは?
上燗屋でいう上燗の酒とは、清酒をていねいに燗つけし、適温とされる45度前後の「上燗」の温度でお出しします
ちなみに、上燗より熱い燗酒は50度前後の「熱燗」で、よりぬるいお酒は40度前後の「ぬる燗」になります
たこ梅では、特にご希望がないかぎり、45度前後の「上燗」の温度でお出ししています
燗酒のつけかた
燗酒のをつけるにはいろんなやり方があります
よく居酒屋さんなどで見かけるのは、業務用の自動酒燗機です
こういう機械ですね
ボタンひとつで、燗酒がでてきて便利です
ただ、お酒は栄養分も高いので、営業終了後に回路の洗浄はかかせません
これを怠ると、異臭のただようお酒、なにかモロモロがはいったお酒なんてーことにもなるので注意が必要です
ちなみにたこ梅では、昔ながらに湯せんで、燗酒をつけています
錫のタンポにお酒をいれて、熟練の勘ピューターで燗酒をおだしします
って、本当は、きちんと燗をつけられるようになるまで、お客さまのいないときに燗酒をつける練習をしてるだけです(笑)
たこ梅では、道頓堀に本店、梅田に支店が3店舗あります
お店によって、酒燗機(湯煎の道具)の大きさや形はことなりますが、いずれも、錫のタンポで、湯せんして燗酒をつけます
やっぱり、湯せんで、ひとつひとつきちんと燗する方が美味しいですからね
燗つけに使う錫の酒器について
たこ梅では、湯せんで燗つけしますが、それに使うのは錫製のタンポです
アルミやステンレスのタンポもありますし、お値段も、ものによってですが、錫製となると、1桁、2桁違います
それでも、たこ梅の全店で錫のタンポにこだわっているのは理由があります
【錫のタンポで燗酒をつける理由(わけ)】
・熱伝導率が高くお酒に均等に熱が素早く伝わる
・錫を使うと酒がより美味しくなる
熱伝導率が高いのは、錫という金属の特性ですのでわかりやすいと思います
さて、どうして、錫をつかうと酒がより美味しくなるのか?
中国や日本の宮中では、錫は水を清浄化すると考えられ、井戸に錫の板を沈めるとか、宮中の酒器は錫が使われていて、そのため、お酒のことを「おすず」と言われているくらいです
どうも、錫を使うとイオン化傾向の加減で水分子のクラスターが分解され、アルコール分子や旨味分子とよりまざりあいまろやかになるからではないか?と言われています
これが、実際に、たこ梅で使っている錫のタンポと上燗コップです
お店では、錫のタンポで、お酒を湯せんで燗つけし、そのタンポと同じく錫製の上燗コップをお出ししています
お酒を「大・小」と表記している理由(わけ)
ところで、お店では、お酒を大・小と表記しています
一合と二合のタンポをつかっているんだったら、一合、二合と表記してもいいじゃないか?って思われるかもしれません
私も、ええかもなーーー!?とも思います(笑)
ただ、毎回、一升瓶からタンポに目分量でお酒をタンポに注ぎます
メスシリンダー並に正確か?っていわれたら、そんなことありません
中には、ええ感じで酔ってきはると、さっきより多い(場合は言われた記憶はありませんが:笑)、少ないといわはるお客さまもいらっしゃいます
お酒を「大・小」としているのには、もうひとつ理由があります
昔から、お酒は「大・小」といっていました
「それを今更かえるのもなぁ、、、」って思って、そのまんま踏襲しているのが本当のところです
実は、これが、一番の理由なんですけど、、、
そう、つまり、昔のまんまやってる、、、だけなんですね(笑)
そんなこともあって、錫のタンポ自体は2合、1合のものを使っていますが、表記は「お酒 大」「お酒 小」としております
これから、秋、冬と寒くなるにつれて、燗酒が、より身体にも心にもあったかく美味しく季節ですね
「こんな風に、燗酒つけてるんやーーーー」
なんてこと思いながら、「上燗の酒くれ!」って、カウンターの中にいる店員さんに注文するのも、楽しいかもしれませんよ!!(^o^)
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