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仕事以外のテーマもOK!でスタッフさんにコーチングをする理由(わけ)

コンスタントに毎月10名くらいのスタッフさんにコーチングをしています
よく成果をあげるため!にコーチングを導入する企業さんもいらっしゃいます
ただ、たこ梅のコーチングでは、その時のテーマは、仕事のことはもちろんですが、プライベートなことでもOKにしています
「どうして、仕事時間中にコーチングやってるのに、仕事のこと以外についてでもかまわないの?」って、スタッフさんだけでなく社外の方からも、ときどき、尋ねられます(笑)
どうしてなのか、、、
そんなことを今日は、ちょっと、書いてみたいと思います

コーチングとは

コーチングって、何なんでしょうね?
Wikipediaでコーチングを調べると、
「コーチング(coaching)とは、人材開発の技法の1つ。 対話によって相手の自己実現や目標達成を図る技術であるとされる。 相手の話をよく聴き(傾聴)、感じたことを伝えて承認し、質問することで、自発的な行動を促すとするコミュニケーション技法である。」
とあります
私もその通りだと思うと同時に、人から「コーチングって、ひとことで言うとどういうもの?」って聞かれると、よく、こんな風に答えています
「コーチング(coaching)っていうのは、その人のテーマについて相手が話し、そこに問いを投げかけるところから、自分で気づいて、一歩前に進むことで、本質的には、その人が1mmでも成長することにコーチングの意味があるんだと思います」
って、、、ぜんぜん、ひとことじゃないですね(笑)

たこ梅でコーチングするようになった理由

平成20年8月にリーマンショックがあり、それまで、上手くいっていた経営が傾いてきました
平たく言うと、そこから、売上が、下がり続けたんです
途方に暮れる平成21年12月に、おじいちゃん、お父さん、お子さんの3人のお客さまが、道頓堀にある たこ梅 本店のカウンターで楽しく飲んだり食べたりされている姿を見たとき、「そうか!売上や利益やなかったんや、、、ほんまに、やりたいんは、こんば場所をずーっと守り続けることやったんや!百年後も、こうやって、たこ梅があることやったんや!」って初めて気づいたんです
ただ、百年後も、たこ梅がある!中には、リーマンショックや神戸のような地震(東北地震前の出来事です)、新型インフルエンザの猛威もあるかもしれない
それ以前に、私、死んでるし(笑)、、、
そんな中で、百年たっても、たこ梅でお客さまが、お子さんと酌み交わしている店であるためには、どうしたらいいのか?
そんな時、平成22年3月に、ピーター・センゲが提唱する「学習する組織」という考え方に出会い「これやったら、こんな組織やったら、百年後もある!よし、たこ梅を『学習する組織』にする!」って決めた(単純ですね:笑)んです
とはいうもののどうやったら「学習する組織」ができるのかがわからないまま、手探りで、取り組み始めました

そして、いろいろ学ぶ中で、「『学習する組織』のリーダーって、ロバート・K・グリーンリーフの言う『サーバントリーダーシップ』というのが近いんちゃうやろか?」と思い、調べてると、コーチングやるのが、なんか、それに近そう、、、って、あってるかどうかもわかりませんが、そんな風に感じたんです
それで、CTIさんというコーチングファームでコーチングを学ぶようになりました
今では、毎月、10人前後のスタッフさんに、1時間のコーチングをやっています

仕事時間のコーチングテーマが、仕事に関係なくてもいい理由(わけ)

昨日も、1時間ずつ3人のスタッフさんとコーチングをやっていました
そのテーマは、スタッフさんによって、まちまちです
そりゃそうですよね、、、ひとりひとり違う人間だし、悩みも課題も、やりたいことも違いますからね

スタッフの田口さんとコーチングしています

スタッフの田口さんとコーチングしています

よく企業内でのコーチングというと、どうやって(その人の)売上目標を達成するか?とか、担当しているプロジェクトを成功させるか?なんていうことを目標にコーチングが行われることも多いようです
もちろん、私も、スタッフさんが、自分でそういうテーマを持ってきたら、それをテーマにコーチングします
ただ、コーチングをスタートするときのオリエンテーションで、
「コーチングテーマは、仕事のことでも、子どもの幼稚園をどっちにする?というようなプライベートなことでも、あなたが、テーマにしたいことがあれば、なんでも大丈夫ですよ。もっというと、特に、テーマが思いつかなくても大丈夫です。」
って伝えています(幼稚園をどっちにするっていうのは、あるスタッフさんの実際のテーマでした)
仕事時間中にコーチングをやっているのに、仕事以外のテーマでもいいというのには、私が考えるコーチングの目的に理由があります
私が考えるコーチングの目的は、「スタッフさんが、1mmでも成長すること」だからです

仮に成長というのをイモ虫が蝶になるのにたとえると、コーチングで幼虫が蝶になったとしましょう
そのテーマが、たまたま、「今度買うヒーターは、ガスファンヒーターがいいか?セラミックパネル(電気)ヒーターがいいか?」(ちなみにこれは以前あった本当のテーマです)っていう仕事とは全く関係ないプライベートなテーマであったとしても、どういう視点から選ぶか、何を大切にして、誰を大切にして選びたいのか、、、スペックやお金が大切と始め感じたとしても、なにが本当に大切だからそう感じているのか、、、なんていうことに気づいて意思決定する中で、スタッフさん自身に、ほんのわずかかもしれませんが、本質的な変化が生じ、わずか1mm、ひょっとしたら1μmであったとしても成長が起こります
いい方を変えると、ほんのわずかであったとしても「器が広がる」んです
一旦蝶になったら、幼虫にもどれないのと同じように、プライベートなテーマで、成長したスタッフさん、器が広がったスタッフさんは、仕事中でもそのまんま!
つまり、プライベートの時だけでなく、仕事中も蝶のまま、成長したまんま、器がひろがったまんまなんです
なんか、仕事の時にも、本人はもちろん、同僚のスタッフさん、お客さまに、いいこと起きそうでしょ!(^o^)
私は、そんな風に考えて、信じているので、仕事時間中のコーチングのテーマは、仕事に限らずプライベートなこともウェルカムなんです
だから、これからも、スタッフさんとのコーチングを続けていきます!!

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たこ梅 五代目店主 てっちゃん
大阪の道頓堀で創業180年の「関東煮(おでん)」と「たこ甘露煮」の上かん屋『たこ梅』の雑用係で五代目の てっちゃん(岡田哲生)です さらに百年後も店が続くために取り組んでいる日々の活動を綴ります ところで、ヨガと瞑想を始めました!! おかげさまで、心身ともにエエ感じです

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創業弘化元年。日本一古いおでん屋と言われるようになりました。 多くの作家や文化人にもご愛顧いただいたお店、鯨のサエズリなどの関東煮、たこの甘露煮、 そして錫の杯で、大切な方と粋な一献いかがですか?










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