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「無意識がわかれば人生が変わる」(前野隆司・由佐美加子 著)を読んでみて

公開日: 成長・発達, 気になる本

この前買った「無意識がわかれば人生が変わる」(前野隆司・由佐美加子 著)を読み終えました

「無意識がわかれば人生が変わる」(前野隆司 由佐美加子 著)

「無意識がわかれば人生が変わる」(前野隆司 由佐美加子 著)

この本は、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授の前野隆司教授が、U理論の翻訳や「ザ・メンタルモデル」の著者である由佐美加子さんにインタビューしながら対話をすすめる対談形式の書籍です

4つのメンタルモデルの類型

私、先に、由佐美加子さんと天外伺朗さんの「ザ・メンタルモデル」を読んでいます

「ザ・メンタルモデル THE MENTAL MODEL」(由佐美加子、天外伺朗 著)

「ザ・メンタルモデル THE MENTAL MODEL」(由佐美加子、天外伺朗 著)

こちらの本では、誰しも無意識のうちに信念を持っていて、それがパソコンのOSのように働いて、自分では意思決定しているつもりでも、そのOSに操られるかのごとく、考え行動している
そのOSは4つの類型に分類されるということが書かれています

メンタルモデルの4つの類型

メンタルモデルの4つの類型

少し補足すると、同じ出来事に遭遇しても、例えば、仕事で上司に「今回はよくやってくれたね!」と言われても、そのメンタルモデルによって、価値なしモデルは「自分の価値が発揮できた!」と捉えるし、愛なしもでるだと「上司のための貢献できた(上司のためにやったことを受取って喜んでくれている)」と解釈するといった具合です

【メンタルモデルの4つの類型】
価値なし・・・・・自分には価値がない
愛なし・・・・・・自分は愛されない
ひとりぼっち・・・自分はひとりぼっちだ
欠陥欠損・・・・・自分は欠けている

誰しもどのメンタルモデルの類型も持っていますが、主として働くメンタルモデルの類型がひとつあり、それは、小さい頃の何らかの体験がその形成要因になっているそうです
そして、価値なしモデルだと価値を出さないと存在できない!という「恐れ」から逃れるために、成功しようと努力するといったように、どのメンタルモデルの類型においても、各々の恐れを避けるために克服する、あるいは、逃避して人生を送っているとしています

メンタルモデル概念図(ザ・メンタルモデル公式サイトより引用)

メンタルモデル概念図(ザ・メンタルモデル公式サイトより引用)

根源的には、不都合な出来事に遭遇することで感じる心の「痛み」を避けたいことが原因と言えます
そして、人生とは、自分のメンタルモデル(の類型)の恐れを受容することで自分に統合する旅ということになります
その過程で、各々のメンタルモデルの類型の向こうというか根源にあるライフミッションに気づいていくとのこと、、、

「ザ・メンタルモデル」公式サイトはコチラをクリック!

※ここに書いたことは、「ザ・メンタルモデル」の概要ですが、私のフィルターを通して書いていますから、正確性に欠ける部分もあろうかと思います。きちんと理解したい方は、ぜひ、「ザ・メンタルモデル」を読んで紐解いてくださいね。

「無意識がわかれば人生が変わる」を読んで

さて、読んでみてどうだったかというと、、、

「無意識がわかれば人生が変わる」
第1章 メンタルモデルと無意識
第2章 無意識を支配する4通りのプログラム
第3章 分離から統合へ
第4章 無意識を整えるこれからの学び
終 章 メンタルモデルは無意識を知り、生を取り戻す4つのレンズ

この本は、5つの章から構成されています

「無意識がわかれば人生が変わる」「ザ・メンタルモデル」

「無意識がわかれば人生が変わる」「ザ・メンタルモデル」

第1章を読んでいて、私は、「あーーー、『ザ・メンタルモデル』が生まれるまでにはこういう経緯があったのね、、、」というのか、遊佐さんがメンタルモデルに感心を持って探求してる背景にあるものが少しわかりました
読んでいない方にはわかりにくい表現で申し訳ありませんが、「ザ・メンタルモデル」誕生の背景は「ザ・メンタルモデル」にも出てきますが、この「無意識がわかれば人生が変わる」の第1章を読み進める中で、その背景がより「つながった」というのが私のいだいたことです

「ザ・メンタルモデル」は、おもいっきりざっくりいうと、自分のメンタルモデルの類型を知って、自分の人生を支配しているOSに気づきましょう!そして、メンタルモデルの呪縛を「ゆるめ(る)」ましょう!統合していきましょう!というところまで書かれています
統合後にどうなるのか?何が起きるのか?については、基本、触れられていません

前野教授は、統合後の事も気になるようで、いろいろ聞かれてつっこまれています
個人的には、そのあたりも、ちょっと面白く読みました

イルカのジャンプ

イルカのジャンプ

また、「第4章 無意識を整えるこれからの学び」は、なかなか興味深く読みました
芸を覚えるイルカの話があって、イルカはエサやムチが怖くてやっているのではなく、人間に捕らえられたという状況を理解し受け入れて、楽しむためにやっているというのが、クジラ・イルカ類の脳では起こっているというような話は、「そういうのがあるんだ!」と新しいことに出会った時のうれしさがありました

メンタルモデルが分かるのはアメちゃんもらえたようなもん!?

また、前野教授は、本の中で、何度も「自分のメンタルモデルがどれなのか?」という話がでてきて、自分のメンタルモデルがすごく気になっているのだろうと私は思いましたし、私にはなんだか可愛らしく見えました

私はといえば、まったく気にならないわけではないのですが、正直、(ザ・メンタルモデルも読んでみて「愛なしモデル」だけはありえないようですが、残りの)どれであっても、まぁ、いいか、、、というか、わかっても知らんがな、、、こういう私なんやし、、、という感じで、あまり気になりません
わかると、ちと、便利かなぁ、、、とは思います

アメちゃん

アメちゃん

強いて言うと、どのメンタルモデルの類型かハッキリ分かった人は、アメちゃんもらえた人で、はっきりわからない私はアメちゃんもらってない、、、感じくらいかなぁ、、、
ものがアメちゃんなんで、もらえないからって、死ぬほどがんばろう!とはなりませんが、もらえたら嬉しいなぁ、、くらい、、、って、この例えわかりますか?(すいません、私の感覚なので、、、)

メタルモデルと社会、そして、世界は関連している

もうひとつこの本を読んでいて面白かったのが、メンタルモデルの類型の割合と社会が関連しているという話です
高度成長から現在までは、「価値なし」が社会でも重宝され、大企業を中心に「価値なし」モデルの人たちが社会を動かしてきました

「ティール組織」(フレデリック・ラルー 著)

「ティール組織」(フレデリック・ラルー 著)

しかし、これからは、ゆとり教育の影響なのか、世界の意図なのか「欠陥欠損」モデルが若者中心に増えてきていて、ティール組織が増えてきているのも関連があるのではないかと示唆しています
この辺、どうなのか今の私にはわかりませんが、興味がつきません

メンタルモデルの類型は自己理解、不都合な出来事の理解に役立つ

ただ、このメンタルモデルの類型、自分を理解するのに役立ちます

生きていると、いろんな出来事が起こります
自分にとって不都合、不愉快な出来事も多々起こります
出来事自体に意味はないし、いいも悪いもない
にもかかわらず不都合や不愉快に感じる
それが、メンタルモデルが無意識下で働いている証拠です

それを捉えられたら、自動思考、メンタルモデルの支配の外から出来事を眺められるようになります
メンタルモデルOSの支配の外に出られるようになります

十牛図

十牛図

わたしも、こういう道を歩んでいますが、一向にどこかにたどりつく気配がありません
そのうち、なんか見つかるかもね、、、
って書いたら、ふと、「十牛図」が思い浮かんだのでおいておきます

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創業弘化元年。日本一古いおでん屋と言われるようになりました。 多くの作家や文化人にもご愛顧いただいたお店、鯨のサエズリなどの関東煮、たこの甘露煮、 そして錫の杯で、大切な方と粋な一献いかがですか?










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