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12月の現場会議~新規客さんにファンになってもらうには?~

冬は寒いですよね
そうすると、たこ梅には夏よりもたくさんのお客さまがお見えになります
とうぜん、スタッフさんは、夏の頃より冬の方がとっても忙しい

通常の美味しいとか接客サービスをするぶんには、がんばってくてあすが、あることがなかなか難しくなるのです

冬はお客さんと絆をつくる時間が少なくなる

それは、お客さんと絆(関係性)をつくるための時間が少なくなりがちだということ
次から次へのお客さまがいらっしゃって、たこ甘露煮や関東煮(かんとだき/おでん)をどんどん注文してくだいます
すると、それをお出しするのやお帰りになるお客さまのお勘定などに追われてしまうのです

冬の店内(北店)

冬の店内(北店)

もちろん、営業的にはありがたいことなのですが、お客さまにゆっくり受け答えしたり、しょーもない冗談をいう時間もなくなってくるのです

単純に「モノを売る」だけを商売と考えているのならなんにも問題ないし、忙しいほどいいことだと思います

ただ、われわれは、単にモノを売るのではなく、モノにひそむ価値を発掘してそれをお伝えし、さらに、お客さまという「人(ひと)」との間に絆(関係性)をつくって、より、たこ梅というお店、場を楽しんでもらう、もっというと「人生の豊かさに貢献する」ことを目指しています

となると、お客さまとの関わる時間が少なくなるというのは、われわれにとって大きな目的を果たせないという致命的なことになりかねません

特に新規客さんとの絆づくりが難しい

一般的に、冬は関東煮(かんとだき/おでん)と思われている方が多いようで、冬場はご新規のお客さまがドッと増えます
常連さまでしたら、これまでに絆(関係性)がすでに構築されているので、ひとこと「今日はどれから?」とか「燗はぬるめ?」などで伝わるものがあります

ところが、ご新規さまは、初めて会うことになるので、絆(関係性)は皆無です
ですから、初めてのご来店の時に、まずは、少しでも絆(関係性)をつくって、よりお店や商品、スタッフさんのことを知ってもらって、たこ梅の独自の楽しさに触れてほしいのです

これが、お客さまの少ない夏場に比べお客さまの多い(というかほぼ満席続き)の冬場は難しい

そして、繰り返しになりますが、冬場はご新規のお客さまが夏場に比べ圧倒的に数も全客数に占める割合も高い
ですから、もし、冬場にご新規さまと絆(関係性)ができると、ぱっと見ではわからないたこ梅の楽しみ方を知るというか気づく機会も増えていきますし、関東煮(かんとだき/おでん)は実は冬だけでなく夏も含めて年中で美味しく楽しめるものだということを知ってもらうことにもつながります

で、どうしたものか、、、

新規客さんのファン化をどうするか

忙しい冬場に新規客さんにたこ梅の楽しいところ知ってもらい「また、来たいなぁ」と思ってもらうためにどうしたらいいのか、言い換えるとご新規さんにファンになっていってもらうには、どういう風にすればいいのか、、、を現場会議の議題のメインテーマで取り組みました

12月の現場会議

12月の現場会議

現在も何もしていないわけではありません
忙しい中、取り組んでいることもありますが、なかなか効果として見受けにくいということがあります

緊張構造チャートで考える

それで、最近、お店や仕事でよく使うようになってきた「緊張構造チャート」を作成して取り組んでみることになりました

新規客さんのファン化に関する緊張構造チャート

新規客さんのファン化に関する緊張構造チャート

緊張構造チャートとは、ロバート・フリッツが開発した創り出したいものを創り出すための構造思考です
簡単に言うと、まず、①創り出したいもの/こと を明確にして設定する
次に、②現状 を洗い出す
ここまでが確実にできていれば、「今、こうだけど、○○(創り出したいもの/こと)に行きたい!」と気持ちがひっぱられる(これをテンションが働くといいます)ということが起こります
そうなると、あとは、②現状 から ①創り出したいもの/こと へ行くための具体的な ③行動 を列挙していって、どういう順番で誰が何をするかを決め、あとは、やるだけ、、、

偉大な組織の最小抵抗経路(ロバート・フリッツ 著)

偉大な組織の最小抵抗経路(ロバート・フリッツ 著)

思いっきり単純にいうとこういうことですが、詳しく知りたいとか正確に理解したいというかたは、「偉大な組織の最小抵抗経路」(ロバート・フリッツ 著)という本に書かれていますのでこちらを読んでみてください

創り出したいもの/ことの設定がおかしい?

創り出したいもの/ことを最初に設定します
はじめ、「新規客のファン化 ~3回来店してもらう~」と設定しました
たこ梅では、便宜上、常連客さんは3回以上来店されたお客さまという風に定義しています
そのため、現場会議のメンバーさんは、「新規客のファン化=3回来店してもらう」としたのです

ただ、話し始めると、なんとなく、みんなしっくりきません
そういうときは、改めて創り出したいものを見直します

話すうちに一人のメンバーが、ポトッと「ファン化って、仲良くなることちゃうん?」と発言しました
その瞬間、その場にいたメンバー全員が、「そうだ!」って気づきました

現場会議で検討中

現場会議で検討中

そして、出てきたのが「新規客のファン化=初回→仲良くなる、2回目→更に仲良くなる、3回目→FUN倶楽部に入ろう」です
当初は、3回来店してもらって、たこ梅FUN倶楽部(そういうたこ梅大好きなお客さんの集まりというか部があるのです)に入ってもらうことを目的にしていました
ただ、これはともすると、「3回来させる」、ちょっとキツイ言い方をすると強制、強いるという考えが入り込みがちです
でも、「お客さまの人生を豊かにすることに貢献する」という大目的からすると明らかにズレていますよね
それが、「仲良くなる」に修正されてしっくりきました

だから、3回目来店の時も「FUN倶楽部に入る」や「FUN倶楽部に入ってもらう」ではなく、「FUN倶楽部に入ろう」なのです
1回目、2回目の来店で仲良くなってたとすると3回目来店されたときに「FUN倶楽部ってあるけど、どうする?はいっとく?」くらいのことが言える、言われても不自然でない関係性ができているはずです
そうするとお客さまも、「んじゃ、入っとくか(入ろう)」という行動が自然と起こるだろうということです

まぁ、そうあるような絆(関係性)をつくっていこう!ということに気づき、創り出したいもの/ことを「新規客のファン化=初回→仲良くなる、2回目→更に仲良くなる、3回目→FUN倶楽部に入ろう」に変えたのです

現状と行動

それからは、現状を可能な限り解釈を加えずありのままに捉えて列挙していきます
そして、創り出したいもの/ことと現状をながめ、創り出したい!やりたい!そこに行きたい!というテンションがあるかどうかを確認した上で、じゃあ、どういうことに取り組めばいいのか、、、を考えてつなげていきました

この取り組み、1月か2月くらいにはお披露目できるのではないかと思います
そう、緊張構造チャートにモザイクがかかっているのは、その具体的な取り組みの部分です
隠したい、、、のではなく、実は、もったいつけてる!だけです、、、^^;;;

どんなことをするのか、何が起きるのか、お楽しみにぃ~!!

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創業弘化元年。日本一古いおでん屋と言われるようになりました。 多くの作家や文化人にもご愛顧いただいたお店、鯨のサエズリなどの関東煮、たこの甘露煮、 そして錫の杯で、大切な方と粋な一献いかがですか?










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