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POPは売るためじゃない!価値をわかってもらうためにある!!価値を伝えたら注文が0件→15件に!

新梅田食道街というところに、たこ梅北店があります
このお店も、もちろん、たこ甘露煮と関東煮(かんとだき/おでん)、そして、燗酒がメインです!
その関東煮(かんとだき/おでん)の鍋の守りをする『鍋番』さんが、3人いるのですが、40年のベテランである和本店長なんかと比べると(←比べる相手が悪い?^^;;;)冬場の混雑時は、まだまだ、スムーズさに欠ける部分があります

それで、どうしたらいいか、たこ梅 北店のスタッフさんは考えました、、、

お客さまに応援してもらったらどうだろうか?

どっちみに、今日の明日で、メチャクチャ鍋さばきがはやくなるわけもなく、、、
それだったら、お客さまに応援してもらったら?温かい目でみまもってもらったら?って考えました

それで、、、
「お客さま、まだまだ、スピードに欠ける3人の鍋番を温かく見守ってください!
ひとつひとつ、注文をきいてると、ちょっと時間かかっちゃう
でも、その時、鍋の中でいちばん旨いヤツを見繕って出す盛り合わせならスグいけます!」
という気持ちを込めて、こんなの作りはりました

「見守りセット」のPOP

「見守りセット」のPOP

お客さまに見守ってもらいたい!という見守りセットです

「これで、安心、、、」と思ったのもつかの間、1日たっても、2日たっても、見守りセットの注文はありません
結局、10日たちましたが、注文は0件でした、、、

POPの基本にもどって書き直したら1週間で15件の注文!

冷静に考えたら、ムリもありません、、、

POPのスタンダードな作り方のひとつ「誰に、何を伝えて、どうして欲しいのか?」で考えてみると、本来、
・待たずに関東煮(かんとだき/おでん)を食べたいお客さまに
・鍋番がスグにいける旨いところを見繕ってお出しします!ということを伝えて
・じゃあ、あんたに頼むわ!と言って欲しい
んですよね!!

で、流石に、1週間、注文ゼロで、スタッフさんもこのことに気づきました
そして、POPの基本にもどって書き直したんです

それが、これです

日替わり「おまか!」のPOP

日替わり「おまか!」のPOP

すると、1週間で15件の注文がありました

最初のPOPとちがって、
・誰に・・・注文がめんどくさい、スグ出して欲しいお客さんに
・何を伝えて・・・おまかせだから、スグ出てきますよ!ということを伝えて
・どうして欲しいのか?・・・スタッフに「おまかチョーダイ!!」と言って欲しい
ということが、明確に書かれています

そして、スグ食べたい、注文考えるのめんどくさいってお客さんは、このPOPに書かれてるとおりに、「おまかチョーダイ」って言うという行動を取ってくれたんです

POPが吊ってある場所は同じです

POPが吊ってある場所は同じです

このPOPのボードは、こんな風に天井からつり下がってますが、前回の「見守りセット」も同じ所にぶら下がってました

さらに行動のシナリオを考えて、このぶら下がってるボードを見てから、手元をみるとメニューさしに、小型のやっぱり「おまかPOP」がついています
こちらは、価格900円も書いてあって、ここで、安心して「おまかチョーダイ!」となってるようです

POPは売るためじゃない!価値をわかってもらうためにある!!

もともと、このPOPを考えたのは、自分たちのスピード不足をなんとかしたいから、、、
ちょっと厳しい見方をするとお客さまでなく自分たちのためという身勝手な理由です
それで、POPを書いたら、まったく、注文がなかった、、、

そして、傍とふりかえって、スグ出る盛り合わせ、おまかせ関東煮(かんとだき/おでん)って、いったい、どんなお客さまが注文したくなるんだろう?
言い換えると、どんなお客さまにお役立ちすることになるんだろう?って考えたとき、「誰に」むけてのPOP、メッセージなのかが見えてきました

そこからとっかかると、ちゃんと、どういう価値を伝えるのか?さらに、その価値が伝わったときにお客さまはどういう行動をとったらそれが達成されるのかを表していったら、今回のPOPになりました

今回の たこ梅 北店のスタッフさんの取り組みを見ていて、POPって売るためにあるんじゃない!価値をわかってもらうためにある!!
そして、その価値がキチンと伝わったとき、勝手に売れるという結果が訪れるんだとあらためて気づかされました

私が、北店スタッフさんのPOPのことを今日ブログに書けているのも、北店のスタッフさんが、取り組みの失敗、そこから、気づいて上手く行ったところまでをちゃんと全店で共有してくれているからです
POPの改良もそうですが、こうやって、みんなで共有できるようになってきたのが嬉しいです

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創業弘化元年。日本一古いおでん屋と言われるようになりました。 多くの作家や文化人にもご愛顧いただいたお店、鯨のサエズリなどの関東煮、たこの甘露煮、 そして錫の杯で、大切な方と粋な一献いかがですか?










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