2月の現場会議~出来てないことを出来るようになるためには?「意図、構造、行動への埋め込み」を!~
先週は、各お店の若手スタッフさんが集まる「現場会議」でした
そこで話し合われたことのひとつは、これまで、何度も出来てないことについてです
ただ、出来ていないことに対するアプローチが、これまでとは違いました、、、
定期的に行うべき記録、集計が出来ていない!!
たこ梅のお店のスタッフさんの一番メインの仕事とは、、、
それは、だれもが、仕込みをして、お客さまがお見えになった時、美味しい関東煮(かんとだき/おでん)、たこ甘露煮、そして、お酒をお出しして、「美味しいなぁ~」と喜んでいただくこと!
確かにそうです!!
私も、そう思います
ただ、星のようにあまたあるお店の中から、お客さまに喜んでいただき、また、選ばれ続けるためには、美味しい!以外に、いろんな取り組みや仕組みが必要になってきます
そして、その取り組み、仕組みが、効果的に運用されているのか?改善や改良が必要なのか?ということをしっかり見ていくことが大切ですよね
それで、たこ梅では、お客さまに送った葉書、配った名刺などの枚数を「企画集計表」というシートに、各お店で記録することになっています
これは、2016年のある店舗の企画集計表です
誕生日ハガキ郵送数(これだけは事務所のスタッフさんが記入)以外は、毎月、きちんと記録されていません
お客さまへのハガキや感謝企画の反応などを測定するには、この企画集計表への入力が必要なんですが、なかなか、記入がされません
それで、これまでも、店長会議や現場会議、フェイスブックなどのメッセージを通じて、手の指の本数ではたりないくらい(^^;;;)何度も、「これが記入されてないと効果がわからない!」「ちゃんと、記入するように!」ということを私は言い続け、スタッフさんは言われ続けてきました
言ったときは、一瞬、記入されます
でも、2,3ヶ月もすると、ぽろぽろと記入しない店がでてきて、また、記入されなくなる、、、
そんなことが、3年以上続いています!というか繰り返されています
同様に、タブレットでお客さまの情報を入力していく「大福帳」というデータベースにも、記録すべき事が、なかなか記録されません
昨年の秋に、スタッフさんの声を反映して、記入しやすくしたにもかかわらず、、、_| ̄|○
企画集計表、大福帳に入力して活用できるようになるには?
それで、再び(って何度目やねん!:笑)、2月の現場会議で「企画集計表、大福帳に入力して活用できるようになるには?」ということを取り上げました
これまで、何度もちゃんと記録するように言って、言ったときは一瞬出来る!
でも、しばらくするとやらなくなる、、、が繰り返されています
これって、繰り返される行動、つまり、「パターン」ですよね
システム思考でいうと、パターンを生み出すのは「構造」です
どんな構造の存在が、きちんと記録し続けることを阻んでいるのか?
そこにフォーカスして、現場会議は進みました
これが、実際の2月の現場会議における会議メモです
今回は、システム思考の氷山モデルに加え、ダニエル・キム博士の「成功の循環モデル」も使って、何がおこっているのか?どうなっていけばいいのか?を検討しています
かいつまんで言うと、次のような構造が存在するし、それを望ましい構造に変えていこう!ということが話し合われました
「意図」「意味」が伝わってなかった、、、
実際に話されたことなども補足して書いておくと、、、
【現状の出来事】
・企画集計表、大福帳の入力がされていないことが多い
・店長会議や現場会議、FB等で何度も入力するよう促している
【現状の構造】
・目的が記録のための記録となっている(言われたときだけやる、言われないとやらない)
・記録することと、(顧客の旅デザインマップに基づく)各々の仕組みが、スタッフさんのなかでつながっていない
↓
【望ましい構造】
・記録する意味がわかり、納得して記録する
・仕組みと記録することの意味がつながっている
・自分たちの取り組みの結果を知りたい!ところから記録する
・記録された結果がシェアされ、そこからお互いに学ぶ
・やりたいことが見え、広がり、次のステップにつながる
・PDSAサイクルが廻る
【望ましい出来事】
・きちんと楽しく記録される
・改善、改良や次の仕組み、取り組みが生み出される
・見え方がかわっていく(成長)
これまで何度も記録されないことが繰り返されてきましたが、話し合う中で浮かび上がってきた、上手く行かなかった構造にひそんでいたのは、「やる(記録する)本当の意図と意味がわかってない」ということです
何のためにやるのか?これが、何に繋がっていくのか?という「意味」や「意図」の部分が伝わっていませんでした
言葉面では伝えていたのは、「記録は大切だ!」という意味くらい、、、仕組み全体との繋がりの中での記録の「意味」と「意図」が伝わっていなかったんですね
仕組みと行動に構造を埋め込むことで継続を目指す
あとは、記録と仕組みのつながりが実感できるような仕組みを考えれば、毎月、自然と記録されるようになります
そこで考えたのが、現場会議の初めの議題は、企画集計表や大福帳のデータから、前月の取り組みについて、店ごとに発表するようにしては?ということでした
ここまで来た時に、会議メンバーさんから、「現場会議での発表はいい仕組みだと思いますが、どうやったら、うまくできるかわからなくて、、、」という声が出ました
それを聞いたときに、思い出したのが、店長会議で会議の初めに前月と今月の取り組みについての発表をするようにしていることです
いまでこそ、スムーズにやってますが、発表する!と決めた当初は、何ヶ月もうまくいきませんでした
なぜかというと、それまで、そんな発表なんてやったことなかったので、店長さんたちが、どのようにやったことをまとめたらいいのか?それを次ぎにつなげて行くにはどういうフレームでかんがえたらいいのか?が明確に保有していないことがあるに気づきました
それで、店長会議の10日前後前に、毎月、店長さんと発表にむけての事前面談をするようにしたんです
それが、現在の店長面談です
もちろん、今では、どうやるか?なんてことは話しあう必要は無く、内容のブラッシュアップや深めるための時間になっています
この店長面談のことを思い出し、同じように、現場会議の前に、各店のメンバーさんと、発表に向けて、どこにふぉーかするればいいのか!どのようにまとめたらいいか!などということ一緒に考える時間をつくっては?って思いつきました
そのことを提案すると、「どうやったら、うまくできるかわからなくて、、、」と発言していたメンバーさんも、笑顔になっていました
ちなみに、店長面談に対して「現場面談」という名前になりました(^o^)
この現場面談をすることで、さらに確実に、定期的な記録がされていくようになります
現場面談の時には記録されていないと話ができませんし、万一、記録されていなければ、個別にどこに課題があるのか一緒に探って、解決へ向けて進むことも容易になりますから!!
構造にひそむ課題をみつけ、望ましい構造を構築し、そして、現場面談、現場会議での発表という仕組みに望ましい行動パターンを埋め込むところまで来ました
あとは、やるだけ!うまくいってなかっても、即座に(毎月の現場面談で)それが見えます
この仕組みがうまく稼働するよう、全力でサポートしていきます!!
さぁ、がんばるぞーーーーーーー!!(^o^)v
関連記事
-
-
1月の現場会議~ポストイットを活用すると情報が整理されます~
今年、最初の若手スタッフさん中心の現場会議をやりました 新年一発目の会議から、意見が活発にでます
-
-
休業1ヶ月後の再開に向けて「コロナ会議」を開催です
新型コロナウイルス感染拡大がとまりませんね 安倍総理の非常事態宣言を受けて、たこ梅では、お客さま、
-
-
11月の店長会議~行動時間調査からお客さまづくりの時間を生み出す~
昨日は、11月の店長会議でした 店長会議の議題の検討方法 店長会議では、事前に集めておいた議題に
-
-
「行動探究(Action Inquiry)入門編」の最終打ち合わせです!
昨年、3月、組織開発の発達理論の大家であるビル・トルバート博士が、その著書「行動探求(Action
-
-
通販サイトを使いやすくします!で、コロナ対応仕様で打合せ中、、、
コロナウイルスのせいで、お家にこもりがちのご家族に、お店の味を届けたい! 外でご飯を食べられなくて
-
-
大人の遠足第2弾「ホンマに旨い『酒』を知り隊」の最終の打合せです!
昨年、8月にお客さまと大人の遠足「ホンマに旨い『生』を知り隊」と称して、アサヒビールさんの吹田工場さ
-
-
神学関係の書籍を購入(パウル・ティリッヒとジャック・エリュール)した理由
日本一古いおでん屋「たこ梅」の 雑用係 兼 五代目店主 てっちゃんです 「学習する組織」(ピ
-
-
再開後、初の店長会議~損益、売上推移、シナリオ・プランニング、BMCなど全部共有して一緒に考えます~
4月7日から、新型コロナで約1か月半休業 5月19日から営業を再開しました そして、営業再開
-
-
8月の現場会議~新しくなった「大福帳」を活用できるように~
毎月1回、各店の現場のSA(スタッフアテンダント)さんが集まって、「現場会議」をやっています
-
-
2018年秋の評価者会議~人事評価制度の目的はスタッフさんの成長をサポートすること~
この前、半年ごとにやってるスタッフさんの人事評価に関する評価者会議でした 多くの会社で人事評価をつ






















