アダム・カヘンさんのトランスフォーマティブ・シナリオプランニングに行ってきました
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学習・研修&セミナー, 学習する組織
11月6,7,8日と3日間にわたって開催された世界的なファシリテーターであるアダム・カヘンさんのトランスフォーマティブ・シナリオプランニング(略してTSP)に行ってきました
でもなんで、上かん屋の五代目店主が、トランスフォーマティブ・シナリオプランニングに参加することにしたか、、、
そんなことから、話し始めたいと思います
トランスフォーマティブ・シナリオプランニングに行こう!と思った理由(わけ)
世の中にはリーマンショックや地震や戦争など、たこ梅や私個人ではどうしようもないことが、勝手に起きます
それでも、100年後、たこ梅があるためには、どうしたらいいか、、
(そもそも、私もあの世に行ってますしね:笑)
その答えを探し求めているときに出会ったのが、MITのピーター・センゲ博士が提唱される「学習する組織」という考え方でした
そして、百年後も、たこ梅があるために「学習する組織」を創ろう!!って、決めたのが、平成22年の3月です
それで、昨年、「学習する組織」というMITのピーター・センゲ博士の本(原題は「The Fifth Discipline」)の翻訳者でもある小田理一郎先生が大阪で開催された「システム思考トレーニング」「学習する組織リーダーシップ研修」に参加させていただきました
そのご縁で、今年の春、小田理一郎先生の会社チェンチエージェントさんが、アダム・カヘンさんを招聘してワークショップを開催するって知ったんです
学習する組織やU理論関係の本を読んでるとアダム・カヘンさんの名前が何度も出てきて、南アでのような利害関係の強烈(お互いに殺し合いをしていたような関係)なマルチステークホルダーが集まって、共に未来を創造するために行動する!!
そんな変容を促すファシリテーターであるアダム・カヘンさんって、
「どんな人なんやろ?」
「スキルも一流やろけど、『その人』が『ソコ』に『どういる』んやろ?」
なんて疑問や関心がいっぱいでした
「やっぱり、どんな人か会ってみて、感じてみんとな!」と思って、7月10日に正式なトランスフォーマティブ・シナリオプランニング・セミナーの受付が始まると翌日の7月11日は申し込んだんです
実は、そのとき、トランスフォーマティブ・シナリオプランニングはもちろん、シナリオプランニング自体、名称くらいしか知らなくて中身わかってませんでした、、、^^;;;
ただ、このトランスフォーマティブ・シナリオプランニング・セミナーに参加して、自分で体験し、感じることで、たこ梅と私の未来に大きな影響がある!!ってことだけは、予感、、、というよりも「知っている」感覚があったので、躊躇することなく申し込んだんです
3日間のトランスフォーマティブ・シナリオプランニング・セミナーに参加
そして、11月6,7,8日のトランスフォーマティブ・シナリオプランニング・セミナーの日を迎えました
アパルトヘイト(人種隔離政策)が廃止されて間もない、これからどうなっていくんだ?という南アフリカのような利害関係の強烈(お互いに殺し合いをしていたような関係)なマルチステークホルダーが集まって、共に未来を創造するために行動するシナリオを作成し、その未来に向かって行動する!
それが、シナリオプランニングのパワーです
今回は、参加メンバーが、実際にシナリオプランニングを創り上げるメンバーとなりながら、その中で実践的に学んでいくセミナーです
今回のシナリオプランニングのテーマは、「2030年の働く」です
事前にメールで送られてきたたくさんの資料を読んで、ベース知識を整え、揃えた状態で参加です
私自身、シナリオプランニングなるもの自体が初体験、、、
一体何が起きるのか、私に変化が起こるのか?
そんな状態で参加しました
そして、この3日間のセミナーでは、チームに分かれて、ザクッとですが、こんなことをやってました
【トランスフォーマティブ・シナリオ・プランニングの3日間】
・各々のステークホルダーの視点から意見を出していく
・そこに潜む「構造」をみつける
・構造をグループ化したりしながら「関係」を見る
・メンバーがバラバラに、さまざまな「働く場」を見る、感じる(ラーニングジャーニー)
・各々が未来への「起こりうる」シナリオを創る
・メンバーで現実と「関連性」があり「チャレンジング」で、「起きうる可能性」があって、「明確」である2-4つのシナリオを完成させる
↓
・各々のシナリオへの自分の対応行動を考え出す(対応型シナリオプランニング:通常)
・各々のシナリオからどんな未来を創り出す行動と取り得るか考える(変容型シナリオプランニング:今回のセミナー)
各々のステージで、シェアしダイアローグします
同時に、ひとつひとつのステージごとに、「発散→創発→収束」のプロセスが起こる
そして、ステージごとに、その「場」を離れて高い処から、あらためて眺る
これを何度も繰り返しながら最終的なシナリオ、そして、自らの行動へつながっていきます
注)てっちゃんの記憶を元に書いてるので、正しく、詳しいシナリオプランニングの流れについては、専門の書籍や明日11月12日発売「社会変革のシナリオ・プランニング」(アダム・カヘン著)などをご覧下さいね
TSPセミナーに参加して気づいたこと
この3日間を通じて、私が、感じたこと、学んだことは
【3日間のTSPで感じたこと、学んだこと】
・必要な知識、情報を得る、知る
・実際に起きている様々な現場に出向き、五感すべてを使って、そこにある「システム」を観て、感じる
・メンバーは、多様なほどよく、そこが課題としている社会、システムの縮図となる
・自分の意見、感じたことを率直に言うことを恐れない
・判断は「保留」する(捨てるのでも手放すのでもない)
・早くシナリオを完成して「楽になりたい!」って気持ちに負けず、最後まで、行ったり来たり、ある種フラストレーションの溜まる状態、矢を引き絞った状態を保ち続ける
・最後の最後にシナリオを創り上げ、それを眺める
・自分の中というか奥から沸き上がってくる「取り得る行動」をつかみ取る
かな、、、今の処、、、
今回の研修では、もちろん、トランスフォーマティブ・シナリオ・プランニングのスキルを学ぶんですが、その題材とされたテーマが「2030年の働くを考える」でした
ある見方からすれば、単なる研修の題材に過ぎません
私も、始まる前は、そんなつもりでした、、、
実際、セミナーに入って、実際の「働く現場」に行ってみて、そして、たこ梅という飲食業の「働く」を想った時、店と自分の未来が気にかかっている私がいました
そして、最後に(うちのチームは3案の)シナリオを創り上げて眺めたとき、勝手にどんな取り得る行動があるのか、、、浮かんできたんです
それも、これまで、考えたこともないプランが、、、
まるで、これまでの私の中にある知識や考えというスープ壺を今回のシナリオという棒をつっこんでかき回したら、出てきたのが、コレだった、、、のような感覚です(何となくでもいいので、わかります?伝わると嬉しいんですけど)
そして、面白いのが、この日の帰りの新幹線の中、その後、1日、2日たつ中で、ボーッとしてどうでもいいようなことを考えているときに、ふわっと、また、新たな考えや行動が湧いてきます
後から来るのが、ヘンな感じという面白ですね(笑)
それから、この「トランスフォーマティブ・シナリオ・プランニング」は、本来、2泊3日の合宿形式で3回はやるそうです
半年くらい掛けて、、、
それをセミナーの最後で聞いて、「え゛、実際、店では使われへんのんちゃうん、、、」って想ってしまいました
でも、翌日、ふと
「いやぁ~、使われへんのんやなくて、使わへんだけやろ、、、
アダムみたいに完全にでけんといかんのんか?
全部、やらんといかんのんか?
大事なのは、今、あるモノ、手に入れられるもんで、未来を創る行動を産み出すことやろ!」
って言う考えが降りてきました
だから、たこ梅でも、シナリオプランニング、できるとこ、できることから、まず、やります!!
しかし、この3日間の「トランスフォーマティブ・シナリオ・プランニング」ってセミナー、あとから効いてくるなぁ、、、
漢方薬みたいや!!(笑)
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