*

吟醸酒、純米酒、本醸造、、、お酒にどんな違いがあるの?それは、、、

公開日: 酒・ビール・飲み物

たこ梅は、弘化元(1844)年の創業当時から、170年以上、上等の酒を上々の燗をつけて出す店といういみの上燗屋(じょうかんや)です
もちろん、今も、お酒を燗してお出ししています

吟醸酒、純米酒、本醸造、、、お酒にどんな違いがあるの?

それで、ときどき、お客さまから、お酒のことについて、こんな質問をいただきます
「吟醸酒、純米酒、本醸造、、、とか、いろいろあるけど、お酒にはどんな種類があるの?」
って、、、

今の清酒に近いお酒は、安土桃山の頃にはできていたようです
もちろん、当時の清酒は、今でいう「純米酒」一手だけ、、、
(仕込みの段階で、発酵を調整するためと腐造(酒造りにおける雑菌による腐敗)を防ぐ目的で焼酎を加える技術は使われることがあったようですが)

明治、大正と進むにつれ技術向上の目的で品評会が開かれ、その品評会用のためだけに吟醸酒が生まれました
そのうちに吟醸酒も一般に販売されるようになったり、戦争の影響で材料不足から、三増酒(三倍にかさましした酒ですが、現在は存在しません)や合成清酒というエタノールと糖類、アミノ酸、香料で作られた醸造を全くしていない清酒(と言えないと思いますが)まで開発されるようになりました

今では、純米吟醸や大吟醸に純米酒、本醸造酒もあると思えば、純米吟醸酒なんていうのまであるし、確かに、どれが何だかわからないですよね(笑)
確かに、わかりづらいですよね!

清酒の基本的な種類について整理してみます

それで、基本的なお酒の種類について整理してみたいと思います

現在の日本酒は、まず、大きく2種類にわけられます
品質の高い「特定銘柄酒」と一番たくさん作られている「普通種」と呼ばれるお酒です

特定銘柄酒は、醸造法に特別な技術をつかったり、材料を吟味したりしたお酒です
この特定銘柄酒は、さらに、「大吟醸酒」「純米大吟醸酒」「吟醸酒」「純米吟醸酒」「特別純米酒」「純米酒」「特別本醸造酒」「本醸造酒」にわけられます

「純米」とつくお酒は、材料が、米、米麹からだけで作られます
それ以外のお酒は、米、米麹、醸造用アルコールで作られます

さらに、本醸造酒、吟醸酒、大吟醸となると、お米の外側をどんどん削っていき、心白とよばれる雑味の少ない部分だけを使用します
大吟醸酒は、お米を半分以上も削ってしまいます、、、

ところで、大吟醸酒や吟醸酒、本醸造酒につかわれる醸造用アルコールは、白米重量の10%以下と定められています
これは、お酒を搾る前に40度くらいの高濃度アルコールをゆっくり垂らしいれることで、もろみに残留してしまうエステル類などの芳香成をお酒にとりいれることやスッキリとした飲み口に仕上げることを目的に少量添加されています

単にコストを下げるためだけに、アルコールを添加しているわけではありません
なんか、いろいろあって、ややこしいですよね!(笑)

お酒の種類について一覧表にまとめました

だから、次の一覧表にまとめてみました

清酒の種類による違いの一覧表

清酒の種類による違いの一覧表

もっとも、普通酒となると、もともと「安く酔える!」ことが目的でしたから、コスト低減も大きな目的となっているので、白米重量の50%までアルコール添加が認められています
実に、特定銘柄酒の5倍までアルコールを添加してもOKなんです

ただ、たくさんアルコールを加えると味のバランスが悪くなるため、後から糖類やアミノ酸を添加して味をととのえることになります
これが、悪酔いの原因になるともいわれています

ちなみに、戦争中や戦後つくられていた粗悪酒の代表である三倍増醸酒(通称 三増酒)は、アルコール添加量が白米重量の50%までと制限されているので、今では存在しません
完全に過去のモノです
いまの法令に従うと、理論的には、二倍が限度となります
だから、三増酒はありませんが、二増酒はあるかもしれませんね
私は、見つけられなかったのですが、「二増酒知ってるよ!」って方は、ぜひ、情報をコメントやメールでお願いします!!

特別純米山田錦と錫の上燗コップ、タンポ

特別純米山田錦と錫の上燗コップ、タンポ

ちなみに、たこ梅でおだししているのは、山田錦という酒造好適米(酒米)をつかった純米酒「特別純米 山田錦」をお出ししています
「純米酒なの?吟醸酒じゃないの?」っていう声も聞こえて来るかもしれません

その理由は、たこ梅で出すお酒は、たこ甘露煮や関東煮(かんとだき/おでん)を食べながら美味しいお酒、、、
つまり「食中酒」です
純米酒がいい、いやよくない!大吟醸がいい!そうでもない!とかではなくて、、、
どのような場面で飲むのか?
酒そのものを楽しむのか?
それとも、料理と合わせて楽しむのか?
料理と合わせるといっても、どんな料理と?
そんなことを考えて、実際にいろんなお酒をスタッフさんと飲み比べて、たこ梅の「たこ甘露煮」「関東煮(かんとだき/おでん)」にぴったり来るお酒を選んだら今の「特別純米山田錦」になったんです

実際、私は、純米酒はもちろん、吟醸酒、大吟醸酒も飲みます
吟醸酒や大吟醸酒は、その繊細な味と香りを最大限楽しむお酒って感じるので、お造りなんかとだと、とっても美味しくいただけると思います

お酒の好きな方が、ひとりひとり、自分の楽しみ方を見つけて欲しい!
今日のブログが、その参考になったら嬉しいなぁ~って思います!(^^)v

関連記事

台風19号にもかかわらず実り具合は十分!収穫を待つのみです

【速報】たこ梅 お米部 山田錦の台風19号状況!!山田錦の運命はいかに、、、

お店で出しているお酒は、兵庫県の三木市、吉川町の辺りでつくられた酒米「山田錦」100%の純米酒です

記事を読む

兵庫県産山田錦100%の純米酒「灘の生一本」

月がわりの酒「灘の生一本」はじめます

日本一古いおでん屋「たこ梅」の 雑用係 兼 五代目店主 てっちゃんです たこ梅は元来「上燗屋」

記事を読む

大粒の南高梅

来年用に、今年も梅酒をつけました!今回は和歌山県産の南高梅をつかいます

6月に入って、昨年つけて、一年間床下で寝かせた自家製の梅酒をお店でだしています 1年床下で寝

記事を読む

季節の関東煮「鯨はりはり袋」と月がわりの酒「ひやおろし」

鯨ハリハリふくろの関東煮(おでん)、月がわりの酒「ひやおろし」を楽しめるのも11月だけ!

日本一古いおでん屋「たこ梅」の 雑用係 兼 五代目店主 てっちゃんです 毎月、季節の関東煮(か

記事を読む

子どもの頃の味が大人の飲み物になった「ネクター酎ハイ」

40歳以上には懐かしい不二家ネクター!それを大人の飲み物酎ハイに、、、

今から40年くらい前、、、 っていうと、私が子どもの頃なんですが、思い返すと懐かしい飲み物がありま

記事を読む

秋口だけの酒「樽出し ひやおろし 純米」

秋口だけの酒「樽出し ひやおろし 純米」期間限定で始まりました!2週間あるかなぁ、、、^^;;;

9月に入って、大阪も、急に涼しくなってきました ほんと、秋なんですねぇ、、、 で、秋っていう

記事を読む

今年の梅酒を漬けています

今年も、古城梅と焼酎、氷砂糖だけの自家製梅酒をつけました!来年用です!!

6月というと梅の季節ですね 今年も、綺麗な梅の実が出始めています だから、早速、来年に向けて

記事を読む

大盛りジョッキの生ビール1ヵ月定期券

大盛りジョッキの生ビール定期券も、準備完了!!

夏といえば生ビールがうまい季節! 夏真っ盛りの8月に、タップリ楽しんでもらうと通常の1.5倍の特製

記事を読む

新酒の酒粕です

スタッフさんにも「新酒の酒粕」をプレゼントです!!

私、酒粕、好きです! 特に、粕汁とか、、、 子どもの頃から、よく、この時期になると親が作ってくれ

記事を読む

ホンマに旨い『生』を極め隊の記念撮影

夏の部活「アサヒビール吹田工場見学」に たこ梅FUN倶楽部の部員さんと行ってきました!

今年で、3年目を向かえるアサヒビール吹田工場さんでの工場見学、、、 たこ梅FUN倶楽部の部員さんか

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


ブログをメールで購読

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

25人の購読者に加わりましょう
follow us in feedly
創業弘化元年。日本一古いおでん屋と言われるようになりました。 多くの作家や文化人にもご愛顧いただいたお店、鯨のサエズリなどの関東煮、たこの甘露煮、 そして錫の杯で、大切な方と粋な一献いかがですか?










PAGE TOP ↑